夢相続コラム

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【専門家トラブル】信託銀行には頼む必要はない!?

2019/09/06


【専門家トラブル】信託銀行には頼む必要はない!?

●信託銀行は、どんな仕事をするのか?

信託銀行とは、日本において、銀行法に基づく免許を受けた銀行のうち、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(兼営法)によって信託業務の兼営の認可を受けたもので、信託業務を主として行うものをいいます。その多くは商号において「信託銀行」と称しています。
信託銀行は、その沿革的理由により、銀行法上の銀行が、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(いわゆる兼営法)によって、信託業務を兼営する形態をとっており、銀行に認められている全ての銀行業務を営むことができるほか、全ての信託業務を営むことができます。

●相続での信託銀行の立場

生前対策として贈与をする場合、「教育資金贈与」や「暦年贈与」を信託契約することができます。希望に応じて、金銭の管理・贈与・遺贈についても信託契約をする こともでき、事前に決めた財産の渡し方を信託することで実現することが可能です。
また、「遺言信託」をすることができ、公正証書にて遺言をし、信託銀行が遺言執行者として、遺言者の意思を実現します。
相続が発生したときには、「遺産整理業務」にて、財産目録作成や名義変更などの手続きを、相続人に代わって行います。相続税の申告が必要であれば税理士の紹介も行います。

●信託銀行に頼んだほうがいいとき

・預金があちこちに散らばっている
・手続きが煩雑
・自分で手続きする時間がない
・相続人が遠方に居住
・相続人が多い
・遺産が多岐に渡っている

●信託銀行には頼む必要はない!

・遺産整理業務の報酬がイチバン高い

弁護士でも税理士でもないとなると、次は、「信託銀行」という方もあることでしょう。テレビや新聞などの宣伝効果は大きく、インパクトがあります。また、信託銀行の店頭や担当者からもお勧めされるようです。最近では、教育資金の一括贈与の非課税措置が新設され、贈与資金の信託も始まりましたので、活用されている方もあることでしょう。
しかし、信託銀行は、相続後の手続きが主業務です。公正証書遺言があれば、遺言執行者として財産目録を作成し、預金の解約をし、相続人に引き渡すのが役目です。財産目録は税理士が作成したものを援用することが多いようです。また、預金の解約は、ストレートに相続人に引き渡すのではなく、一旦、信託銀行が受け取った上で、手数料を差し引き、遺言通りに分配するということになります。
それだけの業務なのに、最低報酬は100万円で、さらに財産額によって加算する方式ですので、3億円の財産であれば、300万円を払うことになります。さらに税理士の申告費用は別に払わなくてはなりませんので、費用の総額はもっと増えるのです。

●遺言信託でももめたら手を引き関わらない

信託銀行に依頼して公正証書遺言を作成すると、遺言の執行者も信託銀行になります。そして年間の保管料を支払い、公正証書遺言を保管してもらうのです。その後、相続になると公正証書遺言の内容のとおり、遺言執行者として遺言執行を行うのですが、当然ながら財産の割合に応じて、執行料が必要です。
ところが、最初から信託銀行が関わって作成した公正証書遺言なのに、相続人間でもめてしまうと、信託銀行は遺言執行者の立場を下りてしまい、もめごとを収拾しようとはしません。大変なときこそ頼りにしたいのに、期待できないのです。

●生前対策のノウハウはない

このように、信託銀行は相続後の遺産整理業務を主としていますので、生前の相続対策の提案を期待できないかも知れません。銀行業務として、孫への教育資金として預金口座を作って一括贈与をすることは信託銀行の業務ですが、それ以外、特に不動産を所有する場合の生前対策の提案はしてもらえないと言えます。
そもそも銀行ですので、不動産業務はしておらず、不動産実務のノウハウがないので、系列会社を紹介される程度で、何も進まないことになります。

弊社では様々なプランをご用意しております。
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