夢相続コラム

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【相続相談の達人コラム】独身50代女性。兄も亡くなり、子供なし。これからの生き方は?!

2019/03/27


家を継ぐ兄が亡くなった!

Nさん(50代・女性)は学生時代に親元を離れ、そのまま地元へは帰らずに結婚しました。

その後、子供には恵まれず、夫とも離婚をして、現在は仕事をしながら都心で一人暮しを満喫していると言います。


Nさんには両親と同居する兄がいるので、実家やアパートなどの不動産は、長男として兄が相続するものだと両親もNさんも暗黙の了解ができていました。

ところが、5年前に兄が不慮の死を遂げたのです。まったくの想定外で、両親や家のことは兄に任せておけばいいと思って気楽にひとり暮らしをしてきたNさんですが、今まで通りとはいかなくなりました。

 

同居してきた兄嫁は出て行った

Nさんの実家は、500坪の土地に実家とアパート、駐車場があり、元農家です。

当然のごとく、兄は跡継ぎとして家を継ぐつもりで結婚後も同居してきました。

子供にも恵まれ、両親と兄夫婦と子供がふたり。典型的な同居パターンだったと言えます。


ところが、兄が自死するという結果となり、両親と兄嫁の関係が悪化してきました。そうしたことから兄嫁は、ふたりの子供を連れて家を出てしまったのです。

 

兄嫁の意地? 甥たちは相続放棄した

その直後に父親が亡くなりましたが、2人で4分の1の権利はあるものの、兄嫁の意地の表れなのか、兄の代襲相続人の甥は父親の財産を受け取る気持ちはないとして、相続放棄をしました。

よって、父親の財産は母親とNさんが相続したのです。


こうしたことがあったのですが、Nさんは仕事を続けてきましたので、実家に戻る選択はできずに、定期的に実家に戻り、1人暮らしの母親をサポートしてきました。

 

母親は80歳。相続対策しておきたい

母親も80歳になり、一人暮しが大変になってきましたので、今のうちに相続対策を考えて、高齢者住宅に住み替えなどもしたいとNさんが相談に来られました。


母親の主な財産は実家の土地は500坪です。その中に、自宅があり、他にアパートが5棟建っています。

借り入れの残る1棟をのぞき、4棟は築20年から30年近く経過しています。

一番広いのは自宅で、敷地の半分近くを使っているため、そもそもひとり暮らしの母親が生活するには広すぎるのです。

 

土地活用のプランが必要

これからの対策となるのは、土地活用のプランを立てて進めていくことです。

Nさんが相続するにも広すぎると言えます。例えば、残すのは半分程度に半分は売却して、母親は高齢者住宅に住みかえることで安心できます。

さらに残ったお金はNさんが管理しやすい立地に賃貸住宅を買い替えることで手間がかからなくなり、実家のエリアよりは収益があげられます。

 

遺言書は必須 民事信託も

土地活用が進んだとして、残る課題は遺産分割です。

兄家族との交流はないため、円満な話し合いができるとは思えません。

よって、母親には公正証書遺言を作成してもらうことが不可欠だと言えます。

そうすることで話し合いをしなくても良くなるため、相続争いは回避できます。


財産が多いため、相続対策に時間がかかるようであれば、民事信託契約をする方法もあり、母親の相続対策をNさんが継続することができます。

 

次世代に残す必要がない

Nさんは子供がなく、相続人である兄の子供たちとも交流がないため、次世代へ残す必要がない状況です。

ならば、今までできなかった夢をかなえるために土地を活用することも悪くはありません。


カフェやレストランを開くのがNさんの夢だとお聞きしましたので、土地を売却した代金でそうした夢を実現することも生きがいとなるはずです。


Nさんも実家に住む次世代がいないため、同じ形で残すことは考えていないし、使い切ってもいいと考えているということです。

家族の形の変化により、相続も変わらざるを得ないと痛感しています。

 

遺産相続評論家・相続実務士のアドバイス

相続は財産を残すことではなく活用する時代になったと言えます。まだまだ過渡期ですが、割り切って活用することが幸せになる選択肢だと感じました。

 

 

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