夢相続コラム

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【相続相談コラム】調停しても、真実は暴かれず。家庭裁判所で「絶縁状」。

2020/01/17


自宅を売却した

数年前に母親が亡くなったМさん(50代・女性)。父親は故人で、兄(60代)と2人が相続人です。
母親は1人暮しをしていましたが、それも大変となり、80歳を過ぎてからは、自宅を 売却して、高齢者施設に入居しました。亡くなる5年ほど前です。
自宅のマンションは2000万円で売れたので、老後の資金の不安はなかったと言います。 それだけでなく、父親が亡くなった時にも預金を相続していますので、母親の預金は 合わせて4000万円以上あると確認していました。

預金が引き出されていた

高齢者住宅に入るときの手配や保証人は兄が引き受けましたので、預金の管理も その流れで、兄が行っていました。
母親が亡くなったとき、兄はМさんに対し、こう言いました。
「母親の預金は1000万円。自分が600万円もらうので、400万円渡してやる。」と。
その言葉に不信感を持ったМさんが当社に相談に来られました。 5年前はもっとあったことを確認しているというのです。

兄が通帳も見せないというので、Мさん自身で預金の入出金明細を入手して 確認することをアドバイスしました。
Mさんが明細を取ってみると、母親が高齢者施設に入った後、3年程で3000万円 程が引き出されていることが判明しました。50万円ごとに何度もですので、 窓口ではなく、カードで引き出したと思われます。
母親がひとりで銀行へ出向くことはできず、まとまった額が必要ではないため、 兄が引き出して、もらってしまったとМさんは想像しました。
Мさんは、兄に明細も見せて問い詰めましたが、自分は知らないと言うのです。

兄は「知らない」の一点張り

兄との話し合いが進展しないため、致し方なくMさんは家庭裁判所に調停を 申し立て、互いに弁護士に依頼して、分割協議をしました。
調停はМさんが探した弁護士に依頼され、当社はサポートできませんでしたが、 調停が終わったあと、Мさんから報告を受けました。
兄は「引き出したお金は知らない」の一点張りで、結果、Mさんの主張は認められず、 残った1000万円を等分に分けてあきらめるしかなかったというのです。

兄から「絶縁状」が届いた

調停の遺産分割の条件として、兄から「絶縁状」にも印を押すようにと主張され それにも従ったということです。
Mさんに落ち度はないはずで、高齢の母親が使った形跡もないところが、 真実も明らかにされずに、兄の主張がまかり通る結果となり、Мさんは理不尽で 悔しい思いが残ったと話されました。自分が頼んだ弁護士にも不信感が残ったと。
家庭裁判所では円満な分割はできず、「絶縁状」を条件とする手続きになり、 なんとも割り切れない結末と言えます。

相続実務士から

「知らない」で通ってしまう、真実も明らかにできない調停には、Mさんのように 理不尽な思いを持つ人が多いと言えます。調停に頼らず、当事者で解決していく ことをおススメ致します。

弊社では様々なプランをご用意しております。
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