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【相続事件簿】弁護士から突然の通知。会ったことのない甥・姪から遺留分請求が届いた!

2019/03/13


兄は家を出た

Tさん(50代・女性)の父親は、化学関係の会社を経営していました。

父親が特殊な技術を生かして創業した会社で、取引先にも恵まれて業績は安定していたといいます。


Tさんには3歳上の兄がいます。

当然ながら両親は兄を後継者として期待し、そうした育て方をしてきました。

けれどもそうした期待に耐えかねたのか、兄は父親の会社に入ることを拒み、実家を離れて別の土地で仕事をするようになりました。

 

兄は借金を作って勘当された

それだけならまだよかったのですが、兄が借りて返済できなくなったサラ金からの取り立てが両親のもとにくるようになりました。

仕方ないと一度は父親が立て替えて返済したのですが、懲りずにまた、同様の取り立てが来たことで父親が激怒して、返済する代わりに「もう帰ってくるな、勘当する」という言葉を突き付けたのです。

その後、兄は本当に家に戻ってくることがなく、30年以上の年月が経ちました。


Tさんは、20代で結婚して、実家の近くに住んでいます。孫も2人できましたので、両親は寂しい思いをすることはなかったようだといいます。

 

経済的には成功した

父親の会社は、兄が継いでくれるのが本来だったのでしょうが、それがかなわなかったため、父親は甥を入社させて後継者にしました。その後、70歳で甥に社長を譲り、退職金をもらってリタイヤしたのです。

母親も会社の経理を担当していましたので、夫婦で収入があり、母親の預金は1億円、父親は自宅とアパート、預金が2億円あり、経済的な不安はありませんでした。


母親は75歳で病気が見つかるとほんの数か月で亡くなってしまいました。

財産は預金だけで、父親に相続させるという公正証書遺言があり、そのようにしています。

 

遺言書を残していた

父親も長年の会社経営の経験があり、いろいろとアドバイスを受ける人があったようで、母親と同時に公正証書遺言を作っていました。内容は配偶者と長女に2分の1ずつで、配偶者が先に亡くなっているときは長女に全部という内容です。


父親が亡くなったのは母親が亡くなってから5年後、父親が85歳の時でした。

70歳でリタイヤしたというものの地域の中堅企業の創業者ということで新聞の地方版では父親の訃報が掲載されたのです。


兄が勘当されてから30年以上。

男なのに家を継がない、借金を作って親に肩代わりさせ、勘当と言われたとしてもいずれ帰ってくるのではと家族には淡い期待があったものの兄にもプライドがあったのか、本当に一度も顔を見せることはありませんでした。

親も自分が言い出したことから積極的に探すこともしませんでした。


よって、母親が亡くなったときも、父親が亡くなったときも、どこにいるのかすらわからないため、知らせる手がかりがなく、遺言書のとおりにTさんは一人で相続の手続きをして財産を受け取りました。

 

弁護士から突然の通知。遺留分請求が届いた

そうしてようやく落ち着いた半年後、突然、弁護士から配達証明付きの通知が送られてきました。驚いて開けてみると、弁護士は兄の子供たちの代理人だと書いてあります。

兄は3年前に亡くなっていて、子どもが2人いると言うのです。

そして、その子供たちは兄の代襲相続人として父親の財産を受け取る権利があり、遺留分を請求すると書かれていました。

そのために、父親の財産の内容を開示してもらいたいとも書かれていました。


まったく想定外のことでTさんはパニックになり、どうしたらいいのかと相談に来られたのです。

夢相続では、父親が亡くなる前に相談を受けており、父親の公正証書遺言の作成をサポートしていました。亡くなったときにも相続税申告のサポートや遺言執行のサポートをしました。

父親の意向もあり、生前は積極的に探してはいませんでしたが、いずれ連絡があるかもという想定はしていました。

それでも兄が結婚して子供がいることは驚きであり、すでに亡くなっていることは想定外のことで、Tさんがパニックになられるのも無理はありません。

 

甥・姪がいることも初めて知った、会ったこともない

会ったことのない甥・姪から父親の財産を分けるように請求が来るとは想定外でしたが、それよりも会ったことのない人たちというところが怖いとTさんは話します。

円満であれば兄の子供として良好な関係が築けたでしょうし、兄嫁もどんな人か気になるところです。


しかし、その登場の仕方が父親の財産の遺留分請求という内容ですので、円満にフラットな気持ちで会うタイミングは逃してしまったと言えるでしょう。

本来ならば助け合える親族なのに、すでに弁護士を介しての相手方ですので、円満な出会いは想定できません。

 

こちらも弁護士という図式に

弁護士から通知が届いたということは、その弁護士が連絡の窓口になります。そうなると一般人のTさんが弁護士とやりとりするのはとても大変です。

弁護士を紹介して対処してもらうようにしました。


そのころには不動産の評価や金融資産の明細も確認ができ、財産目録ができましたので、先方の弁護士に送付し、遺留分には対処する旨の回答は送付したと言うことです。


ところがほどなく、家庭裁判所の調停の通知が送られてきたのです。遺留分の額につき、調停を申し立てられたのです。

先方の言い分では、不動産は時価評価をした上で遺留分の額を算定して支払ってもらいたいというのです。

 

遺留分を取られた感覚。いい感情はひとつもない

弁護士に任せたものの、家庭裁判所の調停は1ヶ月か2ヶ月に1回程度の頻度で回答を出し合っていくもので、イライラするくらいに時間がかかったとTさんは言われました。

不動産の時価を出すにも不動産鑑定士に依頼して鑑定評価書を作成してもらいます。

その間に時価はどんどん上がってしまい、それもストレスになりました。


先方でも不動産鑑定士を依頼して時価を出すようなことで、結果、2年近く経ってようやく遺留分の価格が確定し、先方の弁護士に振り込み、終了したのです。


円満な関係であれば、兄に父親の財産を分けることは惜しくはないと思っていましたが、兄を通り越し、会ったこともない、これからも会うことはない甥・姪に財産の一部を払うことは父親も望んでいなかったと思い、いい感情はひとつもないと言います。

ようやく終わってよかったというのが感想だったようです。

 

遺留分対策はできるか?

父親が「兄には遺留分を一切払うつもりはないので遺留分対策をしておきたい」という気持ちがあれば、対策をすることはできました。正味財産を減らしておいたり、あるいは意図的に借り入れをしてマイナス財産にしておけば、請求されても正味財産がないので遺留分はないとなります。

アパートを建て直すための建築費の借り入れをしておくこと、金融資産も評価が下がる不動産に変えておくなどを決断しておかれると遺留分対策になったのです。


遺言書をつくるときにTさんの父親にはおススメはしていましたが、まだ建て直しする決断をされずにそのままになったことから、このような結末になったと言えます。


父親の財産を兄やその家族に分けることは本来の在り方ですので、最初から弁護士、調停というケンカ越しの方法ではなく、円満な方法が取れなかったのかと残念に思うところです。

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