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【相続トラブル事例】たった30cmの道幅がきょうだいの争いのもとに→裁判へ

2018/06/08


【相続事情】 両親を15年間介護した姉たちが納得しない

 

桑原昭さん(60代)は3人きょうだいで、姉が2人います。
実家は閑静な住宅街にあり、父親は自宅の奥に賃貸用のアパートも建てていました。
長男の昭さんは公務員となり、官舎住まいのため、長く実家を離れていました。
そうした事情で近くに嫁いだ長姉と奥にあるアパートの一室に住む次姉が両親の面倒をみてくれていました。

 

次姉が父親のアパートに移り住んだのは、リウマチをわずらった母親の看病のためでした。
2人の姉が交代で母親を看護していましたが、リウマチで思うように動けない母の面倒をみるのはたいへんだったようです。
母を看取ったあと、今度は認知症になった父の介護が必要になり、15年以上も2人の姉が献身的に尽くしてきました。

 

長男の昭さんは、父親の敷地に自分名義の家を建てたものの30年のあいだ公務員として地方暮らしをしてきました。
定年後にようやく戻ってきて自宅に住み、父が亡くなるまでの3年ほどは姉たちとともに介護を分担しました。

 

父親の土地には、父が住んでいた実家、昭さんの自宅、次姉が住むアパートがあります。
おくに深い地形で、道路側に昭さんの自宅、真ん中に実家、奥にアパートという順に並んで建っているのです。

 

相続人はきょうだい3人なので3つに分けられる地形だと簡単なのですが、道路に面しているのは昭さんの自宅だけ。
建物ごとに横に分割するわけにはいきません。
また、縦に3分割すると細長い土地になってしまい、うまく活用できません。
いろいろと話し合ったところ、住んでいる昭さんと次姉が土地を相続することとし、長姉は預金を相続する、という方向性は決まりました。

 

ところが、土地を昭さんと次姉でどのように分けるのかを決める段になって、分割案が簡単には決まらず、話し合いが紛糾してしまったのです。

 

解決への試み

 

現在の建物はどれも老朽化しています。
いずれ建て直しの時期がくるので、現在ある建物の位置は度外視して、評価額をもとに土地の分筆を行うようにしました。
土地の分割位置を決めて、名義を変更しておき、建て直すときに家の位置をそれぞれの土地に沿って正式なものにしていくことにしたのです。
さらに、道路側は昭さん、奥の敷地は次姉という現状の配置を優先して土地を分けることまでは合意ができました。

 

問題は、奥の土地に入る道路幅員で、次姉は最低でも3m欲しいと言います。
しかし、昭さんは最高に譲っても2m70cmにしたいという主張でしたが、次姉はその30cmが譲れません。
もめにもめましたが、結局次姉が譲歩して、2m70cmで分筆することになりました。
こうして遺産分割協議、相続税申告とも期限内に手続きをすることができたのです。

 

ところがその後、次姉が弁護士を立てて、遺産分割は成立していなかったと主張してきたのです。
争いは再燃することとなり、昭さんも弁護士を立てて争う結果となってしまいました。

 

遺言書があったらどうなっていた?

 

父親の遺言がなかったので、姉弟3人で分割協議をすることとなりました。
2人の姉にすれば、昭さん夫婦は財産を確保するために長年住まない家を建てておき、あとになって戻ってきたのではという思いがありました。
両親の看護、介護はほとんど姉2人でしてきたのだから、昭さんの寄与分は認めない、財産は3等分にしたいとの主張でした。

 

それぞれの思いに温度差はあったものの、合意できる分割案を提案し、互いに譲歩することで争いにならずに分割協議があったはずでした。
ところが30cmのことがどうしても譲れず、感情的に対立してしまう結果となってしまったのです。

 

争って裁判になれば、昭さん夫婦と次姉夫婦のあいだには大きな溝ができてしまうでしょう。互いに隣の土地に住み続けることを思うと、遺言がなかったことが残念でなりません。認知症を発症した父親は遺言が残せなかったのだと想像できますが、遺言を書けるうちに土地の分け方を決めておけば、よけいな感情論にならなかったと言えます。

 

遺言作成のポイント
・介護や寄与の貢献度に見合う遺産分割をするために遺言書が必要。
・相続人同士では、互いの介護や寄与の貢献度を認めることは簡単ではない。
・認知症を発症すると遺言書は作成できないため、早めに作成する。

執筆者紹介

【講師】曽根恵子

(株式会社夢相続代表取締役 公認不動産コンサルティングマスター相続コーディネート実務士)

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