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【遺産分割の節税事例】納税資金を捻出したい山本さんのケース

2018/03/05


 

【相続人の課題】納税資金をどう作ればいいのか?

 

山本さんの父親は、農家の長男として生まれ、戦前の家督相続の時代に代々の土地を相続しました。農地はやがて宅地となり、自宅のほかに貸店舗や貸家を造り、賃貸業で生活をしてきました。

 

制度としての家督相続はなくなりましたが、 山本さんの父親には「土地は長男が継ぐもの」という認識が強く、家族にもその意向を 伝えていました。山本さんとすれば、父親の気持ちはありがたいものの、妹ともめたくないというのが本音でした。そこで父親に遺言書を作成してもらいたいと考え、家族で相続について話し合いの場を持ちました。そうした経緯のもと、生前に財産の評価をし、家族の合意のもとに父親は公正証書遺言を作成しました。

 

その数年後、父親は病気を発症して亡くなりました。山本家では何年も前から相続の話し合いをしており、遺言もあるため、遺産分割でもめる心配はありません。ただ、財産の大部分である土地について節税対策ができていないため、納税資金をどう捻出するかという課題を抱えていました。

 

【相続コーディネーターの提案】土地の一部を分筆して売却する

 

山本さんの家族は父親の遺言に従って分割を進めたため、家族間で相続トラブルが起こることはありませんでした。一番の課題であった納税資金の捻出に関しては、土地を売却するのが妥当ですが、山本さん、妹は別々に土地を相続するため、それぞれが売却することは効率が悪いといえます。

 

そこで、山本さんが相続する貸家の土地について、一部を分筆し、2人で相続して売却、納税資金を捻出するようにしました。この部分についてのみ遺産分割協議をし、あとは遺言を活かして相続しました。

 

この土地の分筆により、残る土地は敷地延長の区画となり、評価が下がりました。

 

スムーズな売却が実現

 

また、山本さん一家は、売却の決断も早かったことから、申告期限までに土地の測量、分筆、登記、売却がすべて滞りなく完了しました。父親が残した預貯金等では納税できなかったところ、土地の売買代金で納税することができ、とても安堵されていました。

 

結果として、節税額は2075万円。

土地を分筆して節税、売却代金で納税も完了した事例です。

 

 

執筆者紹介

【講師】曽根恵子

(株式会社夢相続代表取締役 公認不動産コンサルティングマスター相続コーディネート実務士)

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