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【保存版】資産と家族を守る「相続設計」と「費用の前払い」という新常識 5回シリーズ1回目(生前)  衝撃の試算「相続税1億2850万円

■突きつけられた現実 相続税「1億2850万円」の衝撃

Fさん(60代男性)は以前、セミナーを聞いて頂いたお客様です。その時はまだ父親も元気で対策をしなくてはと思いつつも、まだ決断できなかったようです。

 

その後、父親は90代になり、体調もすぐれず、医者からは「もうあまり長くないかも」と宣告されたといいます。いよいよ覚悟をしなくては思われて、相続になったら夢相続だと思い、相談に来られたのです。

 

Fさんから伺った家族構成(父・母・Fさん夫婦・子2人の6人家族)と、所有されている財産状況をもとに、まずは、何の対策もせずに、父親が亡くなった場合の相続税のシミュレーションを行いました。

 

F家の財産分析】

  • 財産合計:約44,760万円
  • 内訳:不動産 55% 金融資産 45%

 

財産の内訳は自宅の土地600坪もあり、建物は老朽化しており評価は高くないものの土地の評価額は高くなっています。

さらに「無借金」を貫いてきた父親の手元には、土地評価と同じくらいの多額の現金も残っていました。

現金が多いのはいいことではあるのですが、相続税の計算においては節税効果はないため、「課税対象」としては減らせないのです。

 

計算の結果、導き出された相続税の予想額は12850万円」

この数字を伝えた瞬間、Fさんは絶句されました。

「1億……?やはり そんな額になるのですね、、、」

 

相続税が高くなる「広い土地」と「使わない現金」の盲点

なぜこれほどの税額になるのでしょうか。そこには広い土地と使わない現金を所有しているというこが要因となっています。

F家の土地は、かつて1200坪あったものの半分です。祖父の相続時にも、納税のために半分を売却したという苦い経験がありました。 現在残っている600坪も、活用されていない部分(空き地や雑木林)が約300坪ほどあります。

 

それだけでなく、祖父の相続税の納税のために売却した土地は大目に売ったことで売却代金の半分ほどは手元に残っているのです。

 

父親が「活用したくない(借金をしたくない)」と現状維持を続けていたことで、節税効果のある建物(賃貸住宅など)もなく、さらには「お金はただ銀行に預けてあるだけ」という、最も相続税がかかる状態で保有されていたのです。

まさに「現状維持が最大のリスク」となっている典型的なケースでした。

 

常識を覆す提案 「相続は生前に“完成”させるもの」

愕然とするFさんに、夢相続では、「新しい相続の形」を提案しました。

「Fさん、相続で成功するためには、相続は『亡くなってから』始まるものではありません。生前に完成させる時代なんです」

 

多くの人は、相続が発生してから「さて、どうしようか」と動き出されます。しかし、それでは間に合わないことがあります。亡くなった瞬間に財産の価値は確定し、そこからできる対策は多くはないのです。当然、預金は1円も減らすことはできません。

 

私がFさんに提案した「相続設計」のステップは、以下の通りです :

 

  1. 相続人と財産を正確に知る(今回行った試算を詳細に)
  2. 家族の想いを整理する(誰に何をどう残したいか)
  3. 資産の使い方・分け方を決める(いつ、どの順番で動くか)

 

「相続設計とは、単なる節税ではなく、家族の未来を決める設計図です」 この言葉に、Fさんは「ただ税金を減らすだけでなく、父親が守ってきたものをどう引き継ぐか、その道筋が必要なんだと分かりました」と頷かれました。

 

攻めの節税 「将来費用の前払い」という戦略

相続設計を進める中で、即効性のある具体的な手法として取り入れたのが「将来費用の前払い(節税経費化)」です。

 

ここで皆さんに質問です。

「相続税の申告費用やコンサルティング費用は、いつ払うのが正解でしょうか?」

 

ほとんどの方は「相続が終わった後」と答えられるでしょう。

 

しかし、それでは一円の節税にもなりません。 相続税は、亡くなった時の「純財産」に対して課税されます。

であれば、将来必ず発生することが分かっている以下の費用を、お父様が生きておられるうちに、お父様の資産から支払っておくのです :

 

  • 相続税の申告費用
  • 専門家へのコンサルティング費用
  • 土地の境界確定や測量代(600坪もの土地があれば、測量だけでも数百万円かかることがあります)

 

これらを生前に「経費化」することで、手元の現金を戦略的に減らし、結果として相続税を圧縮することができます。

「設計図を描きながら、同時に財産を圧縮していく」。これが相続設計の戦術の1つです。

 

6ヶ月で未来を変えた「After」の姿

Fさんはこの提案を受け入れ、まずは当事者である父親に説明して意思確認をされました。父親は入院中とはいえ、まだ会話ができる状態で、Fさんの話を理解し、そうしたいと意思表示をされたのです。

その報告を受けた当社は、すぐに行動を開始しました。 相続プランを策定し、税理士さんと協働しながら、土地評価の専門的な減額(広大地評価の検討など)を行い、計画的な贈与と費用の前払いを実施しました。

これらはすべて父親がまだ意思確認できるうちに実行することができたのです。

 

その後、Fさんの父親は容態が回復せず、半年後に亡くなってしまったのですが、父親が決断された「相続設計」により、提案でき、対策を進めることができた結果、確実に節税の成果が得られました。

どれだけの成果があったかいうと、相続税は最初に試算した相続税の60%で済んだのです。半年で5000万円程度の節税ができたことになります。

 

この結果を導きだすために夢相続がどのような提案をしたのかは、今回も含めて5回シリーズで解説していきます。

Fさんが言われるには、「1億以上の税金と言われたときは、現金がほとんどなくなるとがっかりしました。でも、父親も理解してくれて、生前に『完成』させるつもりで準備を始めたら、土地を守りながら納税をうんと減らすことができ、不安がなくなりました。」

 

結びに 次はあなたの番です

Fさんの事例は、決して特別なものではありません。

特に、広い土地をお持ちの方、あるいは長年「無借金」で現金を残してこられた方は、Fさんと同じ「相続税の罠」に陥っている可能性が非常に高いのです。

 

相続は、亡くなってから考えるものではありません。

「起きる前に終わらせる」 この意識の差が、数千万円、時には1億円以上の相続税の節税となり、財産が残せることになります。

 

なんとかなるだろうと思われている方が多いのですが、あなたのご家族は今のままでほんとうに大丈夫でしょうか?

次回は、Fさんの父親の対策をどのように進めたか、「土地評価の減額」をどのようにしたのか、などを説明します。

 

【今回の重要ポイント】

  • 現状維持はリスク: 何もしないと、守ってきた現金は税金で消える。
  • 相続設計は順番が大事: 「知る」「整理する」「決める」の3ステップ。
  • 費用の前払いで圧縮: 将来の支出を生前に経費化し、賢く納税額を減らす。

 

 

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■執筆者

相続実務士 (株)夢相続 代表取締役  曽根恵子

【相続実務士】の創始者として1万15000件の相続相談に対処。
夢相続を運営し、感情面・経済面に配慮した”オーダーメード相続”を提案。
”相続プラン”によって「家族の絆が深まる相続の実現」をサポートしている。

  • 相続関連著書・監修:92冊、累計88万部テレビ・ラジオ出演:300回超
  • 新聞・雑誌取材:1,000回超
  • セミナー:600回超

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