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相続実務士が対応した実例をご紹介!
夢相続 解決レポート
【生前対策事例】現金を”活かす”賃貸不動産の組み替えと遺言書で、三人の子への想いをつなぐ相続設計

【相談者の事情】
相談者: K様(70代・女性)
家族構成: 本人、子ども3人(長男・長女・次女)
K様は、都内に自宅兼賃貸ビルを所有し、約50年にわたりご自宅として利用されてきました。5年前、長男家族との住み替えにより、現在は近隣のマンション(息子様名義)にお住まいです。自宅兼賃貸ビルは土地が長男様名義、建物がK様名義という状態のまま、賃貸経営を継続されています。
そのほか、都心の人気エリアにある築浅の賃貸マンションを2室所有し、いずれも賃貸中です。さらに現預金として約6,000万円の金融資産をお持ちで、財産総額は2億円を超える規模となっていました。
K様の一番の悩みは、「三人の子どもたちに、公平で納得感のある形で財産を遺したい」という想いでした。長男は自宅兼賃貸ビルの土地を単独で所有しており、将来的に不動産の共有化や意見の対立が起きないか、また現金をこのまま保有し続けると相続税がどんどん増えてしまうのではないかという不安を抱え、夢相続にご相談にいらっしゃいました。
特に気がかりだったのは、自宅兼賃貸ビルの土地と建物の名義が親子で分かれている点でした。建物はK様、土地は長男様の単独名義であるため、将来的に長男様お一人の判断で売却や大規模修繕の方向性が決まってしまう可能性があり、長女様・次女様との間で「知らないうちに話が進んでいた」という不満につながらないかという懸念もありました。K様ご自身は三人の子どもたちそれぞれと良好な関係を保っておられましたが、だからこそ「今のうちに、誰が何を、どのように引き継ぐのかをはっきりさせておきたい」というお気持ちが強くなっていました。
夢相続では、独自の分析ツール「相続設計BRAIN Navi」を用いてK様の財産を診断。2026年8月20日時点の診断結果では、財産総額は2億637万円、相続税概算は特例適用前で2,651万円、特例適用後でも1,540万円にのぼることが判明しました。想像以上の金額に、K様は「このままでは子どもたちに大きな負担を残してしまう」と、対策の必要性を強く実感されました。
自身の感情や希望だけで判断を進めるのではなく、資産の中身・収益力・将来の値動きまで見据えたうえで、三人の子どもたちが納得できる現実的な相続設計を描くこと。それがK様にとっての、次の課題となりました。
【資産構成】
- 不動産: 自宅兼賃貸ビル(土地は長男様名義・建物はK様名義)、都心エリアの築浅賃貸マンション2室
- 金融資産: 現金・預金 約6,000万円
- 推定相続財産: 財産総額 約2億637万円(相続税概算 特例適用前 約2,651万円/特例適用後 約1,540万円)
【課題の整理】
K様の現状をさらにヒアリングし、分析を行った結果、以下の課題が浮き彫りになりました。
- 賃料蓄積による相続税評価の増加リスク
毎月の家賃収入(月額約178万円、年額約2,136万円)の使い道を決めないまま現金で保有し続けると、課税対象となる金融資産が毎年膨らみ続ける構造になっていました。試算では、現状の相続税額(1,517万円)が1年後には1,986万円、3年後には3,186万円、5年後には4,594万円にまで増加する見込みでした。現預金は相続税評価が額面の100%となるため、時間が経つほど対策の効果が薄れてしまうことも、あわせて確認しておく必要がありました。
- 自宅購入か資産組み替えかの選択に迷う
候補として近隣の新築マンション(8,250万円)が挙がっていましたが、借入を伴ううえ、小規模宅地等の特例が使えないケースでは評価圧縮効果が限定的であり、節税対策としては不向きな面がありました。一方で、現金のまま保有し続けても評価額は下がらないため、「動かさない」という選択肢もまた、リスクを伴うことが見えてきました。
- 自宅兼賃貸ビルの名義・老朽化・将来方針の未整理
建物はK様、土地は長男様という名義の違いに加え、固定資産税・都市計画税の負担(合計約18万円)、修繕・老朽化リスク、将来的な建替えや売却の判断が明確になっていませんでした。築年数を踏まえると、10〜15年先を見据えた維持・建替え計画をあらかじめ描いておく必要がありました。
- 三人の子への承継方針と遺言書の未作成
自宅兼賃貸ビル、賃貸マンション2室、現預金をどのように分けるか明文化されておらず、このままでは共有化や遺産分割協議での揉め事につながるおそれがありました。
【提案(ソリューション)】
夢相続では、独自の分析ツール「相続設計BRAIN Navi」を用いて、K様の資産状況とご家族の意向を可視化し、次の方針をご提案しました。
- 借入をせず、現金が増えたタイミングで賃貸不動産へ組み替える
無理な借入によるリスクは取らず、手元資金の範囲で、現金が一定額(目安6,000万円)に達した段階で賃貸不動産を購入する方針としました。試算では、現金6,000万円を賃貸不動産(相続税評価額は購入額の約30%=1,800万円)に組み替えることで、評価圧縮額は4,200万円、相続税の節税効果は約1,260万円となります。借入をしないことで、空室リスクや金利上昇リスク、将来の相続発生時期による返済への影響も避けられ、安全性の高い対策となります。
- 自宅購入案との比較検討で「賃貸不動産購入」を優先
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- 自宅購入案:8,250万円(借入3,000万円)は特例が使えず評価圧縮効果が小さいうえ、借入3,000万円が残ります。
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- 賃貸不動産案:6,000万円(現金)は評価圧縮30%で節税効果が大きく、借入なしで手元資金を残しやすいという利点があります。
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- 比較の結果、節税と資産運用の両面で「賃貸不動産購入」を優先する結論としました。
- 公正証書遺言による承継方針の明確化
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- 長男様: 自宅兼賃貸ビルと新たに組み替える賃貸不動産(評価額合計8,952万円・年間収益930万円)を承継。将来的(15年後目安)には土地所有者として建替えも主体的に検討いただきます。
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- 長女様: 賃貸マンションA室(評価額7,071万円・年間収益756万円)を承継。
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- 次女様: 賃貸マンションB室(評価額7,113万円・年間収益660万円)を承継。評価額だけでなく年間収益・自宅利用価値・将来売却価値まで含めた4軸で比較し、三人の間でバランスの取れた分割となるよう設計しています。
【解決(成果)】
- 相続税評価の圧縮と将来増税リスクの解消
現金を賃貸不動産へ組み替えることで、評価圧縮4,200万円、節税効果約1,260万円を実現。相続税概算を特例適用後で約1,540万円まで抑制する見通しが立ちました。さらに、借入をしない方針としたことで、金利上昇や空室によるキャッシュフロー悪化のリスクも回避できています。
- 三人の子への公平で納得感のある承継案の具体化
評価額・年間収益・自宅利用価値・将来売却価値の4軸比較により、長男様に自宅兼賃貸ビル+賃貸不動産、長女様・次女様に賃貸マンションの各住戸を承継するバランスの取れたプランを策定しました。
- 公正証書遺言による共有化・分割揉めの未然防止
承継方針を遺言書として明文化する土台を整え、将来の遺産分割協議での揉め事を防ぐ体制を構築しました。誰が・何を・なぜ承継するのかを、評価額だけでなく収益力や将来価値まで含めて説明できる資料としてまとめたことで、三人の子どもたちにも納得していただきやすい形になりました。
- 自宅兼賃貸ビルの長期的な資産価値向上プランの策定
15年後を目安に土地所有者の長男様が主体となる建替え計画を立案。建替え後、長男様の将来の純資産は約4.10億円まで高まる見通しとなりました。
【相続実務士の視点】曽根メソッド
生前対策でありがちな失敗は、「なんとなく現金を貯め込んでしまう」ことです。使い道を決めないまま家賃収入を現金で持ち続ければ、課税対象は年々膨らみ続けます。K様のケースでも、何も手を打たなければ5年後の相続税額は現状の3倍近くにまで増える試算でした。
「曽根メソッド」の要諦は、感情や漠然とした不安をそのままにせず、現実的な数字とシミュレーションに基づいて一手ずつ対策を積み重ねることにあります。
借入に頼らず、手元資金の範囲で賃貸不動産へ資産を組み替え、評価額だけでなく収益力や将来価値まで見据えて三人の子への承継先を決める。そして、その方針を遺言書という形で明文化する。
この一連の流れによって、K様ご自身の安心と、三人のお子様それぞれへの納得感のある想いの実現が、同時に叶うのです。生前対策は「今すぐ完璧な答えを出すこと」がゴールではありません。現状を正しく把握し、優先順位をつけて一歩ずつ実行していくことこそが、結果として家族全員の安心につながります。
「大切な家族の絆を守りながら、資産を”守る”だけでなく”活かす”」――それこそが、夢相続が提供するオーダーメード相続設計の真価なのです。
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私たちは、財産を“守る”だけでなく、“活かす”ための「相続設計」をご提案しています。独自の分析ツール「相続設計BRAIN Navi(ブレインナビ)」を活用し、資産状況やご家族の意向を総合的に可視化・シミュレーションすることで、一人ひとりに最適なオーダーメードの解決策を導き出します。
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📞 03-6222-9231
◆執筆
相続実務士® (株)夢相続 代表取締役 曽根恵子
【相続実務士】の創始者として1万15000件の相続相談に対処。
夢相続を運営し、感情面・経済面に配慮した”オーダーメード相続”を提案。
”相続プラン”によって「家族の絆が深まる相続の実現」をサポートしている。
- 相続関連著書・監修:92冊、累計88万部
- テレビ・ラジオ出演:300回超
- 新聞・雑誌取材:1,000回超
- セミナー:600回超
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