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【相続事例】40代で母親から相続 300坪の実家と貸宅地をどうする?
■実家300坪・貸宅地・借入3,100万円
――地主相続のリアルと解決法 「土地があっても安心できない」相続の現実とは?
土地は大きな財産。特に日本人は土地さえあれば値上がりする財産と思ってきました。だからこそ、土地を相続したら“資産家”になれると思われています。土地がない人にとっては親から相続できるなんて羨ましい限り。 ところが、実際には、空き家リスク・貸宅地の管理・相続税の借入返済など、「負動産」に悩む方が急増しているのです。
今回は、実家300坪と16筆の土地を相続したNさん(40代)の事例をご紹介します。Nさんには地主相続の典型課題があり、そこから夢相続が導き出した「活かす相続」の解決策をお伝えします。
■母の死と突然の相続
Nさん(40代)の母親が亡くなったのは昨年のことでした。まだ60代という若さでの他界。父親はすでに10年前に他界しており、母親はそのときに全財産を相続していました。
母親は一人暮らしで、都内の実家を守りながら、貸宅地の地代を集金し、駐車場なども管理してきました。所有する土地は実に20筆以上。固定資産税や借入返済も抱えながら、地主としての役割を果たしてきたのです。
しかし母親が亡くなったことで、財産はすべて長男であるNさんに相続されました。Nさん自身は会社勤めで、別の場所に住んでいます。相続によって「実家300坪」と「16か所の貸宅地」を引き継いだのです。
■実家300坪の現実
母親の死後、誰も住まなくなった実家は、広すぎる敷地がそのまま負担となってのしかかってきました。
- 建物は老朽化し、リフォームや建替えには多額の費用がかかる
- 空き家となったことで防犯上も心配
- 草木はすぐに伸び、近隣から苦情が寄せられる
- 空き家なのに固定資産税は多額
300坪という広さは一見恵まれているように見えますが、実際には「管理できない空地」になってしまったのです。
■貸宅地の悩ましい管理
もう一つの悩みが貸宅地でした。
祖父の代から、祖母、父親の順に、借地人に貸してきた土地は、毎月の地代収入がある一方で、トラブルの種でもありました。
- 地代の集金が手間 いまだに集金に行かないと払わない借地人
- 借地人から「高い」と不満が寄せられる
- 契約書が古く、更新条件が曖昧
- 時には支払い遅延も発生
Nさんはサラリーマンとして仕事をしながら、こうした地主業務を一人で担うことに不安を覚えました。妻も手伝ってはくれますが、子育てに手いっぱいの妻に負担を掛けたくないという思いがあります。
「土地があるのはありがたいが、このままでいいのだろうか?」
そう考えて、Nさんは夫婦で夢相続に相談に来られたのです。
■借入金という重荷
さらに相続財産には、父親の代から続く借入金3,100万円が残っていました。過去の相続税支払いのために借り入れたもので、利息を払い続けなければなりません。
「土地はあるのにお金がない」――典型的な地主相続の悩みです。Nさんも「何とか借入を整理して、安心して生活できるようにしたい」と願っていました。
■夢相続が提案した解決策
夢相続では、Nさんの課題を整理し、次のようなプランを提示しました。
(1)貸宅地は売却して現金化
貸宅地は地主の自由度がなく、収益性も低下傾向にあります。売却することで借入金を返済し、資産のスリム化を図ります。借地人との交渉も含めて整理する方が、将来の安心につながります。
(2)実家300坪は賃貸併用住宅に建替え
老朽化した実家は取り壊し、Nさんが住む自宅部分と、賃貸用の住戸を組み合わせた「賃貸併用住宅」を建築します。
これにより、
- Nさん自身の住まいを確保でき、家賃の支払から解放される
- 家賃収入が得られるので、固定資産税の支払にも不安がなくなる
- 将来も収益資産として子世代につなげられる
といった効果が期待できます。
(3)借入返済で家計を安定化
貸宅地売却で得た資金を借入金返済に充て、利息負担を軽減します。そのうえで、賃貸併用住宅からの家賃収入を活かして、生活と将来資金を安定化させます。
■Nさんの安心
プランを見たNさん夫婦からは、こんな感想を話してくださいました。
「これまで相続は“守るだけ”だと思っていました。でも、土地をどう活かすかで未来が変わるのですね。住まいと収益を両立できる方法を知って、気持ちが楽になりました。」
実家をただ残すのではなく、生活基盤と収益源に変える。地主相続だからこそできる選択肢です。
■【解説】地主相続に潜む課題
Nさんのケースは、地主家族が直面しがちな典型例です。
- 空き家リスク
広い実家も、住む人がいなければ負担にしかなりません。建替えや賃貸活用を検討することが必要です。 - 貸宅地の限界
契約更新や集金トラブルなど、地主にとっては悩ましい資産です。売却や整理も選択肢に入れるべきです。 - 借入金の重圧
相続税のための借金は、長期的に家計を圧迫します。早めの返済プランが欠かせません。
4. 次世代への責任
今の判断が、将来の相続人にそのまま引き継がれます。柔軟に資産を組み替えることで、次の世代が苦労しない相続につながります。
■【コラム】「守る相続」から「活かす相続」へ
かつては「土地を持っていれば安泰」と言われました。ところが、いまは固定資産税・管理費・借入返済など、土地は簡単に「負動産」になりかねません。
Nさんのように、
- 貸宅地を売却して借入を返済する
- 実家を賃貸併用住宅にして住みながら収入を得る
そんな発想の転換が、地主相続の成功につながります。
大切なのは「何を残すか」ではなく、「どう残すか」。
守るだけではなく、活かして収益を生み出し、未来につなぐ相続。これこそが、これからの地主家族に必要な戦略です。
■まとめ
Nさんのケースは、40代の現役世代が突然相続に直面したリアルな事例です。
広すぎる実家、管理の大変な貸宅地、残された借金――課題を整理し、資産を組み替えることで、安心と収益を両立させる道が開けました。
地主相続の本質は、「土地をどう使うか」で未来が決まるということ。
いま資産を見直すことが、次世代に迷惑をかけない最大の相続対策になります。
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■執筆者紹介
相続実務士 (株)夢相続 代表取締役 曽根恵子
相続の専門家として、これまで 1万1,500件を超えるご相談 をお受けしてきました。
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著書・監修は90冊以上、テレビ・ラジオ出演やセミナー講師など幅広く活動していますが、何より「気軽に相談できる存在」でありたいと思っています。
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