事例
相続実務士が対応した実例をご紹介!
相続実務士実例Report
実家は固定資産税80万円の“負”動産。土地活用すれば利回り11%に!
■実家を相続した長男Kさん ――「思い出」と「負担」のはざまで
相続のご相談にお越しいただくお客様の多くは、「実家の相続」をどうするかで悩まれます。今回ご紹介するKさんも、その一人でした。
いまから20年前、Kさんの父親が亡くなられました。相続人は、母親(当時70代、現在は90代)、長男のKさん(70代)、妹さん(60代)の3人。Kさんも妹さんも独立し、すでに実家を離れていました。父親は遺言書を残されていなかったため、夢相続がサポートに入り、遺産分割協議書を作成。実家は母親が相続。小規模宅地等の特例を生かして土地は80%減の評価となり、さらに配偶者には税額軽減の特例があるため、母親は相続税の納税はなし。大きな問題もなく相続は終わりました。
■広い庭の手入れが生きがいに
実家の敷地は360㎡。その半分は庭です。最寄り駅から徒歩10分以上かかる立地ながらも、都心にあるため土地の評価は高く、路線価は㎡あたり56万円。しかも毎年4~5%も上がっていました。
母親のときの相続税が多額になることはわかっていましたので、夢相続では土地活用のご提案をしていました。けれども、母親にとって建て替えのための仮住まいや庭の手入れができなくなることを懸念されたのか、実現しませんでした。
庭はイングリッシュガーデン風に整えられ、四季折々の花を育てることが母親の楽しみ。手入れをしながら暮らす日々が母親の生きがいでしたのでKさんも無理に建て替えを進めることはしなかったのです。
■母親の相続 ― 相続税は6300万円
母親が亡くなられたのは3年前のこと。その時点で土地の評価はさらに上がっており、自宅を含めた相続税額はなんと6000万円にのぼりました。
母親の節税対策は進みませんでしたが、夢相続では母親の意思を生かした公正証書遺言の作成のサポートをしていました。公正証書遺言は夢相続が証人業務を担当、公証人には出張してもらい、ご自宅で公正証書遺言を作成していました。
公正証書遺言を残していました。
内容は「自宅は長男Kさんに相続させる」というもの。妹さんには区分マンションと預金で全体の3割を分け与えるようにしており、すでに母親から自宅購入資金などの生前贈与を受けていたこともあって、異論はありませんでした。
この遺言書のお陰で、相続手続き自体はスムーズに進みました。ただし、一番評価が高い実家の土地は、Kさんは同居しておらず、自宅は別にあるため、小規模宅地等の特例の適用はできずに、相続税が6300万円となり、Kさんが5100万円、妹が1200万円を納税することになりました。金融資産は2人で等分にしましたので、それぞれ4700万円を相続しましたので、Kさんも自分で400万円を足して納税はできたのですが、結果、金融資産は残すことができず、実家だけが残った形となりました。
■空き家となった実家 ― 固定資産税は年間80万円以上
問題はここからです。母親が亡くなり、実家は空き家となりました。一番の課題が固定資産税です。
Kさんが払った今年の固定資産税は年間80万円。母親が住んでいた時には賃貸収入もあり、支払いに充てられていましたが、今は収入ゼロで税金だけが出ていきます。Kさんには自宅が別にあり、実家に住む予定はありません。
1年目は相続税の申告や登記の手続きで時間が過ぎ、落ち着いたらどうするか考えようとしましたが、結局決断できないまま。その間にも時間は過ぎ、固定資産税は毎年値上がり。3年間で合計200万円以上を支払っています。
■「売る」か「活用する」か ― 家族の結論
空き家のままでは固定資産税がかかるばかり。夢相続では売却と活用のメリット、デメリットを整理して、ご提案しました。Kさん家族は、「売ってしまうのはもったいない」という意見。そこで選択肢は「活用」に絞られました。
そこで、「活用」のいくつかのプランを提示しました。多世代が暮らせるシェアハウス、音楽や映像に適した防音マンション、間取りに工夫を凝らしたレジデンスなど。
家族会議を重ねた結果、Kさんは「安定した需要が見込めるレジデンス」を選択されたのです。
■12世帯の賃貸マンションへ ― 利回り11%の安定事業
12世帯の賃貸マンションは鉄骨造3階建て、事業費は2億3000万円。金融機関から35年・1.5%の条件で融資を受けると想定しても、利回りは11%。十分に採算が取れる事業となります。
これにより、固定資産税をはるかに上回る収益が生まれ、Kさん家族の生活を支える新たな柱となります。さらに、土地を有効活用をすることで相続税評価額が下がります。これはKさんの相続対策となり、相続税はかからなくなります。
■「思い出」を残しながら「資産」に変える
Kさんのケースは、多くのご家庭に共通する課題を示しています。
- 実家には愛着があるから売却はしたくない
- しかし、空き家のままでは固定資産税や維持費だけがかかる
- 結果的に「負動産」となり、家計を圧迫してしまう
このジレンマにどう向き合うかが、相続後の大きなテーマです。
今回、Kさんは「活用」という答えを選ばれました。愛着ある土地を守りながらも、資産として収益を生む形に変えるのです。これは「思い出」と「資産」を両立させた好例といえるでしょう。
■夢相続が土地活用コンサルティングをするメリット
夢相続では土地活用をされる方のサポートとして、
建てる人と建築会社の間に入り、コンサルティングをしています。そのメリットをご紹介します。
- 大家の立場に立った総合サポート
- 建築会社や金融機関の利益優先ではなく、大家の利益を守る代弁者として伴走。
- 設計・建築・融資・管理といった複数の関係者をまとめる 総合監督役を担い、大家が不利にならないよう調整。
- 長期的に失敗しない賃貸事業の設計
- 「本当に賃貸経営をやるべきか?」から冷静に判断。
- 収支計画・借入条件・間取り・仕様まで 第三者の視点で徹底検証。
- 建築後すぐに満室経営できる 堅実な事業計画を策定。
- 公平で客観的なチェック機能
- 営業マンではできない 第三者チェックで手抜きや過剰コストを防止。
- 設計や施工の品質を確保し、安心できる賃貸住宅づくりを実現。
- 入居者目線の差別化戦略
- 市場ニーズを反映した「選ばれる物件」を企画。
- 分譲マンションクラスのグレードを取り入れつつ、適正家賃で長期入居を促進。
- 現場感覚を活かした差別化で資産価値を高める。
- オーダーメードの資産形成
- 立地・環境・大家の思いを反映し、オンリーワンの賃貸住宅を設計。
- ハウスメーカーの既製品では得られない、資産価値と誇りを両立した建物をつくれる。
- 大家自身が参加できる家づくり
- 建築会社任せではなく、大家が意思決定に関わる仕組みを提供。
- 愛着ある建物が完成し、長期安定経営につながる。
- プロセスの透明化と安心感
- 財産・家族状況を踏まえ、相続・事業承継まで含めた計画を立案。
- **「なぜ建てるのか」「どう維持するのか」**を明確化し、家族全員が納得できる。
- 経済的・相続的メリットの最大化
- 節税にとどまらず、安定収益を生む賃貸事業を実現。
- 固定資産税や相続税評価の圧縮など、資産保全と収益確保を両立。
■まとめ
夢相続の土地活用コンサルティングを利用頂くことで、
- 大家の味方として長期にわたり安心して事業を進められる
- 入居者に選ばれる差別化された物件がつくれる
- 節税と収益を両立し、資産価値を高められる
この3つが最大のメリットとなります。
■執筆者紹介
相続実務士 (株)夢相続 代表取締役 曽根恵子
相続の専門家として、これまで 1万1,500件を超えるご相談 をお受けしてきました。
一人ひとりの家族に寄り添い、「感情面」と「経済面」の両方に配慮した“オーダーメード相続”を提案しています。
「どう進めればいいのか不安…」
「家族に迷惑をかけたくない」
そんなお気持ちを大切にしながら、最適な相続プランで “家族の絆が深まる相続” をサポートしています。
著書・監修は90冊以上、テレビ・ラジオ出演やセミナー講師など幅広く活動していますが、何より「気軽に相談できる存在」でありたいと思っています。
📞 初回のご相談は無料です。
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