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相続実務士が対応した実例をご紹介!

相続実務士実例Report

空室マンションは負担。分けにくい。売却、資産組替を考える!

■父親が相続対策していたお陰で相続税はなしに

Kさん(50代・女性)から母親(80代)の相続の相談がありました。15年前に父親が相続対策をしたいと相談に来られたことがきっかけです。

当時、父親は仕事をリタイヤした70代。自宅の評価が高く、退職金などの金融資産もあったため、数千万円以上の相続税がかかると試算されました。そこで、当社では、自宅の住替えをご提案したのです。

母親と二人暮らしには広くなった戸建て住宅を売却して、駅近の2LDKのマンションに住み替えられ、ワンルームマンションも2室購入することができたのです。

その数年後に父親は亡くなりましたが、母親の配偶者税額軽減の特例を活かし、その範囲内で相続できましたので、申告は必要でしたが、相続税の納税はしなくてもよかったのでした。

 

■母親が入院、車椅子生活になるかも

父親が亡くなった後、母親は自宅マンションでひとり暮らしをしてきました。とても元気ではありましたが、80代後半になり、自宅内で転倒してしまい、入院、手術となり、現在もリハビリの最中だと言います。

病院の医師から言われていることは、「まだ当分、リハビリを続ける必要があり、その間は車椅子生活になる可能性が高い。自宅での一人暮らしはできないこともある」ということでした。

Kさんは長女で、妹が二人、
弟が1人いますが、みな結婚して実家を離れて生活していますので、母親の介護のための同居はできそうにありません。これからの1人暮らしの不安を考えると、介護をしてもらえる介護付き高齢者住宅に住んでもらうのが安心だといいます。

 

■母親の財産と相続税

母親はずっと専業主婦でしたので、現在の財産は10年前に亡くなった父親から相続したものです。自宅マンションと賃貸マンションが2室、預金が3000万円あり、評価の総額は8500万円となりました。相続人は4人で基礎控除は5400万円ですので、相続税の申告が必要になり、300万円程の相続税がかかる資産となりました。

預金もあるので、相続税の納税には問題はありません。

 

■マンションは値下がりする資産ではない

自宅のマンションは最寄駅から徒歩3分の立地でブランド力のあるマンションです。父親が買った15年前よりは現在の流通価格の方が高く、値上がりしています。1.3倍から1.5倍程度も値上がりしています。バブル崩壊時に一度に下がった路線価評価ですが、30年前のバブル経済の評価を越して、年々値上がりしている状況です。かつてのように、マンションは買った時から値下がりが始まるということばかりではなく、立地によっては何年経過しても価格が下がらないものや値上がりしているものも出てきました。

この先もそうした状況が続くかは不明ではありますが、分譲マンションは立地や間取りを慎重に選べば、資産としては持つ価値があるといえます。   

 

■自宅マンションが空室になるかも

母親は現在入院しており、リハビリに励んでいるところですが、主治医の判断では自宅に戻って生活するのは難しいと言われています。マンションなのでほぼバリアフリーではありますが、それでも、車椅子になったとするとお風呂やトイレはリフォームしないと生活しにくいのではとМさん。

さうなると自宅に戻るのではなく、介護をしてもらえる高齢者住宅や老人ホームに入るのが不安がない選択肢だということです。

このような母親の状況も踏まえて、相続の準備をどのようにすればいいかというのが、Мさんのご相談でした。

 

■相続になると分けにくい

自宅マンションは両親が2人で生活するために購入したもので、2LDK、65㎡。管理費と修繕積立金で、毎月4万円かかります。

賃貸しているマンションは下記。

A 20㎡ 受取家賃85000円 管理費、修繕積立金 16000円

B 25㎡ 受取家賃95000円 管理費、修繕積立金 13000円

それどれ築年数は20年程度ですが、最寄駅から近く、ほとんど空室にならずに賃貸しています。

相続人は4人、不動産が3つですので、不動産が分けにくいという現状があります。さらに、自宅のマンションの時価は賃貸しているマンションの3倍程度あり、このままでは公平にとできそうにありません。

 

■空室になると費用は持ち出し

このまま母親が自宅に戻れなくて、空室のまま、何年か維持するとなると、毎月4万円かかる管理費・修繕積立金と固定資産税で70万円程度の支出が必要です。他のマンションの家賃収入から払えるものの、あらたに老人ホームの費用も発生するとなると負担になるため、空室のまま維持することは避けたほうがいいとアドバイスしました。

母親の荷物を整理して、賃貸する方法もありますが、賃貸するには水回りなどの設備を入れ替えてリフォームする必要があり、500万円程度の費用も必要になります。

また、相続で分けにくい課題の解決にもなりません。ならば、売却して、賃貸しやすいコンパクトなマンションに買い替えることをアドバイスしました。

 

 

■母親の相続対策 自宅を売って2つに増やす

住んでいた母親が自宅マンションを売却する場合は、利益の3000万円までは控除してくれる特例があります。購入価格よりも1.3倍程度に値上がりしているため、特例が活かせないと譲渡税がかかるところですので、母親が特例を使って節税することが得策です。

また、相続で分けやすくするには、自宅マンションを売却して、20~30㎡の単身者用の区分マンションを2つ購入すれば、4つとなり、不公平感は減らせます。

評価の差は預金でバランスを取ることもできます。

そのうえで、母親に遺言書で指定してもらえば、相続になっても揉めずに、困らないといえます。

 

 

■民事信託が必要か?

Мさんから、民事信託契約をしておいたほうがいいかという質問もありました。民事信託契約は、母親の財産を子供が預かる契約のことで、認知症対策だと言えます。

契約するための費用と、名義替えの費用がかかるため、150万円~200万円程の費用が必要になると想定されます。

けれども、母親の財産の内容からは、認知症になる前に自宅を売却し、資産組替をしてしまえば、あとは賃貸事業をサポートするだけで、次の大きな対策はなくても乗り切れます。よってここで150万円~200万円の費用をかけなくても対策はできるとアドバイスし、Мさんも少しほっとされていました。母親の体調により、老人ホームなど入居先が決まるときに対策を進めましょうとアドバイスし、Мさんはそのように母親と相談、きょうだいでも共有すると言っておられます。

これから資産組替と遺言書作りのサポートをしていきます。

 

 

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