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50代、独身女性に「おひとり様信託」300万円は、いま、必要?

50代、独身女性に「おひとり様信託」300万円は、いま、必要?

 

◆母親が亡くなった

50代のМさん(女性)が相談に来られました。母親が亡くなり、相続の手続きが必要になったということです。どこからはじめていいか、わからないため、書店で「いちばんわかりやすい相続・贈与の本」を購入して読んでおられました。進め方に間違いがないか、アドバイスしてもらいたいということです。

 

◆相続税の申告は不要

母親の財産は金融資産のみで、約3000万円。信託銀行の預金が2000万円、郵貯が200万円、国債が800万円、生命保険が500万円という内訳ですが、相続人はМさん一人のみ。相続税の申告は基礎控除の範囲内だとわかりました。父親は3年前に亡くなっています。

これからすることは、預金や国債の名義を母親からМさんに変える手続きです。 父親は信託銀行に預金がありましたので、遺言書も作成していました。父親の預金は母親よりもМさんに多く渡す内容となっていました。 信託銀行の預金は名義を変えて、母親も、Мさんも名義を変えてそのまま保有しています。

 

◆独身のМさんの将来が心配

両親は日ごろから独身で、きょうだいもいないМさんのことを心配しており、老後に不安にならないようにと預金を残してくれています。父親の分と、今回の母親の分を合わせると7000万円ほどありますので、大きな不安はないといいます。
Мさんの相談は「死後事務委任」のこともありました。父親が信託銀行で遺言書を勧められて作成した際、独身のМさんの老後のことが話題になり、「おひとりさま信託」を勧められて預金を預けてあるといいます。

 

◆独身だと契約すれば安心ではあるが

「おひとりさま信託」は、一人暮らしの高齢者を対象にしたもので、契約者が亡くなった後の必要な手続きなどの“死後事務”をおこなってくれるものです。
例えば、葬儀の方法、埋葬の場所、デジタル遺品の消去、家財の整理、訃報の連絡、ペットを託す人への搬送などを指定することができます。
終わった後に残ったお金は、指定の個人や法人に渡すよう指示できます。例えば、指定した相続人に遺贈したり、公共性の高い法人に寄付すれば良いでしょう。

 

◆最低300万円から、安くない

「おひとりさま信託」の最低預け入れ金額は「300万円」となっているといいます。Мさんは父親から相続した預金1000万円はその費用に充てるとして使わないようにしているといいます。
Мさんは独身で、今後も結婚するつもりはないといいますし、親族となるいとこがいるもののほとんどつき合いがないため、老後は頼れないと思っているといいます。
しかし、Мさんはまだ50代。何があるかわからない時代ではありますが、いまから、それほど多額の預金を担保されないといけないのかとも思えます。

 

◆賢く選択

独身の方やお子さんがいない方はほんとうに多いため、老後の死後事務委任は必要な時代となりますが、もう少し良心的価格で同様のサービスをしてくれるところはあるので、いくつか比較して選ぶステップを踏んでもよかったのではと思うところです。

「子どもがいないカップルの方」「独身の方」「頼れる身内がいない方」などは、老後の心配や死後の不安もあるでしょう。 そのことを考えると、300万円以上の預入金や信託報酬は、高くないかもしれません。

 

◆相続実務士のアドバイス

●できる対策
独身の場合、遺言書+任意後見+死後実務委任をしておく

●注意ポイント
扱う団体やサービスの内容により費用は変わるため、比較をすることがおススメです

最初のご相談は無料です。
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