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幻冬舎ゴールドオンライン【第32回】連載更新のお知らせ
2022/04/01
[連載]相続のプロが解説!人生100年時代「生前対策」のアドバイス事例【第32回】
◆「僕の故郷で、家族一緒に暮らそう!」舞い上がった夫の提案に妻ゲンナリ…説得材料はあるか【相続のプロが解説】
◇亡き夫両親とは同居せず、相続手続きも円満だが…
今回の相談者は、50代の鈴木さんです。先日定年を迎えた60代の夫の相続の件で意見を聞きたいと、筆者のもとを訪れました。
鈴木さんの夫は都内の大学へ進学するため実家を離れ、卒業後は都内の企業に就職。鈴木さんと結婚して子どもが生まれてからは、都心部の人気エリアにマンションも購入しました。夫には妹がひとりいますが、妹も結婚を機に実家を離れています。そのため義父母は高齢となってからもずっと2人暮らしでした。
「数年前に義父が亡くなり、昨年、義母が亡くなりました。いま、夫と義妹が相続の手続きを進めています」
鈴木さんの義父が亡くなったときは、節税対策で建てたマンションに多額の借り入れがあり、相続税はかかりませんでした。マンションと負債は夫が相続し、いまも返済を継続しています。
「義母が相続したのは自宅と現金でした。相続税の基礎控除の範囲内に収まり、相続税の申告は不要でした。夫はマンション、義妹は現金を相続することで、円満に話がまとまったのです」