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●相続コーディネーターが語る“相続トラブル回避法”

遺産相続トラブルは、決して裕福な家庭ばかりの問題ではないそうです。「たとえ少額でも遺産があれば必ずもめる。一番危ないのは、むしろ“普通の家”である」のだといいます。今回は、１万件以上もの相続相談を担当してきた相続コーディネーターの曽根恵子（そね・けいこ）さんにお話を伺いました。

「親の介護をしてきた子」と「他のきょうだい」の相続トラブルを防ぐ為には、「親が遺言書をきちんと残し、遺産をどう分けて欲しいのか伝える」ことが大切だそうです。とはいえ遺言書も万能というわけではありません。意外な内容の遺言書が残された場合には「不正があったのでは？」と家族間で疑惑が湧きあがることがあるので、「遺言書を書いた当人が生前、その内容を家族に知らせておく」と良いそうです。

家庭裁判所に持ち込まれる相続トラブルは、ここ10年で25％も増えているそうです。そして、その30％以上が「遺産総額1000万円以下」の家庭だといいます。「遺産が少ない家ほどもめる」という傾向は、遺産内容が「不動産とわずかな預貯金」といったケースの家に顕著だそうで、それは「分け方が難しい」からだそうです。

番組が街頭で109人の方に伺ったところ、「遺産について家族で話したことのある方」は41人しかいませんでした。一方、「相続トラブルの話を身近で聞いたことがある／自分が経験した」という方は、109人中24人もいました。「家族間ではしにくい」という方の多い遺産の話ですが、「預貯金額やローン残高」「生命保険の加入状況」「相続税の問題」そして「相続に関する親の意思」については、きちんと話すべきだといいます。

高額相続の場合は、やはり「相続税」で悩まされるそうです。祖母の知人と養子縁組をしたことから15億円の遺産相続人となったカスタネット芸人・前田けゑさんは、芸人としての収入が「月10万円」の状態で４億円以上の相続税がかけられた為、相続不動産を苦心して売却して支払ったといいます。

相続問題をプロに依頼するケースは近年多いそうですが、必ずしもベストとは言えないといいます。依頼された弁護士が依頼したきょうだいに有利な配分をしたことから、他のきょうだいもそれぞれ弁護士を立て、闘争になってしまった家もあったそうです。また、「プロだと思って一任した相手が相続にはあまり強くなく、節税ができなかった」というケースもあり、相続相談にも医療と同じく「セカンドオピニオン」が必要かもしれません。

（番組HP内、過去の放送内容より）
http://www.tv-asahi.co.jp/m-show/topics/etcetera/20151123/5691