夢相続コラム

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【相続相談の達人コラム】高齢の母親が財産を教えてくれない。いつまでも秘密主義は困る!

2019/03/22


母親はひとり暮らし

Aさん(50代・女性)の母親は来月で88歳。父親は30年前に亡くなりました。子供はAさんと妹の2人ですが、2人とも結婚して別のところで生活をしていますので、母親はその間、ずっとひとり暮しをしてこられました。


母親はAさんたち娘には頼らずに生活をしてこられましたが、それでも最近、骨折して入院しなければならず、現在もリハビリ中のため、しばらくは自宅に戻ることができないため、Aさんと妹が交代で病院に行っては母親のサボートをしています。


相続になったときにはどうすればいいかと、Aさんと妹の2人で相談に来られました。

 

母親が入院した

昨年、相続税の改正が行われたことから、相続税が気になり、Aさんは母親にどれくらいの預金があるかなど聞いてみましたが、教える必要はないと言われて教えてくれませんでした。


母親は薬剤師をしており、父親が亡くなったあともずっと働いてきましたので、多少の預金があるかと思われますし、自宅のマンションも母親名義です。

こうした状況でしたので、Aさんと妹は、母親の入院中に自宅で通帳などを確認してみたところ、預金は3000万円、有価証券が2000万円あることがわかったということです。

 

相続税がかかる財産があった

相談日には、マンションの固定資産税の納付書を持参して頂きましたので、評価をすると1500万円となり、確認できた財産だけでも6500万円。


相続税の基礎控除が4200万円ですので、相続税の申告が必要になり、概算で230万円の相続税がかかるという計算になりました。基礎控除を超える額は2300万円ですので、有価証券と預金を活用して不動産に替えてしまえば、評価が下がり、基礎控除の範囲内になり、貸付用の小規模宅地等の特例が使えるというアドバイスをしました。

 

小規模宅地の特例は使えない

現在は、Aさんも妹もすでに持ち家があり、自宅の小規模宅地の特例が使えません。

それにマンションですので、土地が少ないため、特例の効果は大きくないと言えます。


しかし、Aさんと妹が言われるには、母親の警戒心が強く、2人に節税対策を任せてくれる雰囲気はなく、母親は自分の財産はまだ渡さないというのです。

小規模特例の他にも、娘たちや孫たちに現金贈与をするなどして、現金を減らしていくという方法もあることもアドバイスとしました。


また、これからまだ先が長いことを考えると対策するには、「民事信託」する方法もありますし、遺言書を作成してもらうことも必要かもしれません。

 

いつまでも秘密主義は困る

しかし、なによりネックになるのは、母親に対策する意思がないということです。Aさんと妹の中は円満で、情報共有されているため、争いはなさそうですが、肝心の母親は長年の1人暮しの習性からか娘たちにすべてをオープンにしたり、託そうという気持ちはなさそうだというのです。


生前対策は母親の意思が必要になるため、この機会に、対策をしないと相続税がかかることを伝えて、将来の財産管理も託してもらったほうがいいことを母親に話をすることをお勧めしました。

 

姉妹で情報共有できてよかった

老後のサポートをするためとして切り出せば受け止め方も違うはずだと説明をしましたので、Aさん姉妹はそうしてみると言って帰られました。


たとえ母親の理解がすぐに得られなくても、姉妹で情報共有ができ、相続のイメージがつかめて、対策の選択肢も確認でき、よかったとほっとされたようです。

 

遺産相続評論家・相続実務士のアドバイス

生前の対策には母親の意思確認が不可欠です。

今は母親が主役ですので、気持ちを聞くことで安心してもらえることで対策への道が開けると思います。

 

 

コラム執筆

 

 

 

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