夢相続コラム

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【相続実例コラム】売却・土地活用:二次相続に備えて土地活用に取り組んだ豊田さん

2020/07/01


【相続実例コラム】売却・土地活用:二次相続に備えて土地活用に取り組んだ豊田さん

●相続関係者

被相続人 夫(不動産賃貸業)
相続人3人(妻、長女、養子・長女の夫・相談者)

●相続事情

豊田家は地元の名士で、代々の地主さんです。自宅の敷地は500坪あり、広い庭に倉や社も建っています。公務員の豊田さんは妻が一人娘だったことから、婿養子になるという条件で義父母とも同居し、既に25年目を迎えたとのこと。一家の長として存在感の大きかった義父も病に倒れ、1年程度の入院後に亡くなってしまいました。
生前より相続になれば相続税がかかるということで、土地の一部は先代の続のときに義母や妻にも分けた経緯があり、分散してきていました。しかし、義父は借金が嫌いな昔気質の人でしたので、借入をしての節税対策はしてこなかったため、亡くなったときの負債はなく、自宅まわりの土地数カ所や他県に買った土地などがありことから、相続税がかなりの額になると思えました。

●相談にこられたきっかけ

豊田さんは、仕事柄固定資産税評価を担当しておられ、税務に詳しい立場です。義母や妻は豊田さんを頼りにしており、財産の整理から、どこに依頼するかということもすべて任せていました。
豊田さんとしては、財産の整理はできたものの次に誰に頼めばいいかという選択をするときに、私の本を読んでこちらに依頼することを決め、3人で相談に来られました。申告まで4ヶ月あまりという時期でしたので、その場でコーディネートの委任を頂き、スタートしたのです。

●運命の分岐点・ここがポイント

☆目的に合わせて土地を相続する
相続人は同じ世帯ですから、どう分けてもいいという了解をもらっていました。そこで、配偶者の特例を受けるため、財産の半分は義母に、残り半分を夫婦で相続することを目安としました。義母には、次の節税対策となる有効利用ができる土地を相続してもらうこととし、納税用の土地は娘夫婦とすることを分割の核とし、調整をしていきました。

☆土地の評価を下げる
自宅周辺の土地は全部を測量し、利用区分図を作成しました。おおまかには2ヶ所ですが、一体の土地でも、自宅、アパート、駐車場、貸し地、貸家と用途がそれぞれ違っています。利用区分の面積を出して、個々に評価をした方が減額できます。測量や利用区分図による評価により、当初試算した納税額より30%程度の減額ができました。

☆不要な土地は売却、換金した
納税用地は他県の土地と決めておられました。その土地は義父が30年ほど前に山林として購入したのですが、宅地化が進んで区画整理され、閑静な宅地になっています。納税額からすると半分程度を売却すれば足りますが、残しておいて有効利用するとしても立地的に遠いことから、まとめて売却することにしました。
納税額の概算が出た頃から売却活動に入ったところ、地元の建て売り業者から購入申し込みが入り、契約がまとまりました。代金の授受も納税に間に合うように、申告の前日にし、無事に納税は完了し、まとまった現金も手許に残せました。

☆マンションを建てる
次は、義母の配偶者の節税対策が必要です。そこで、自宅前の貸し駐車場を明け渡してもらい、1LDK27世帯の賃貸マンションを建設し、節税対策としました。何もしないとまた今回以上の相続税が予想され、次は配偶者控除の特例が利用できない分、納税が大きくなります。そのリスクを避けるため、節税対策をするとともに、家賃収入を得ることで生活費や納税資金にも充てることを考えました。

☆法人を設立し、税金対策をした
義母は今までも駐車場収入があり、また賃貸マンションの収入が増えると所得税も増え、また貯まった現金は相続財産となり、課税の対象となります。そうした税金を減額するために、賃貸管理の法人を設立し、給与で収入を分散し、節税することにしました。

●相続実務士の視点

豊田さんは、本を読んで頂いたということで付箋を付けて読み込んだ本をもって相談に来られました。申告まで4ヶ月余りという日程でもあり、その日にコーディネートの依頼をして頂いた次第です。仕事柄不動産には詳しく、また几帳面な方でもあり、財産の整理はすでにきちんとされていましたので、評価の概算はすぐに出すことができました。
心配は納税のことで、以前に購入していた山林は、宅地になったとはいえ、自宅からは少し離れた田園都市で、果たして売れるのか、売れなかったり、足りなかったりしたら自宅のまわりの土地を売らなくてはならないというところまで覚悟をしているとのことを話してくださいました。
結果は、節税もでき、納税した後は現金が残ったことで、申告は成功したと喜んでくださいました。節税対策も遺産分割の時から説明をしてあることであり、申告後すぐに計画に着手し、順調に進めることができたのです。
申告期限まではあまり余裕はありませんでしたが、何事も、不思議な程、予定どおりにうまく進みました。たとえば土地の売却の代金授受は、申告期限の前日でしたが、買い主さんにも納税の事情を理解してもらい、短期間に資金の準備をしてもらうことができたことで滞りなく、納税ができたのでした。お会いする度、「お世話になってありがとうございます。」という言葉をかけて頂くように、これも豊田家のお人柄や普段の心使いが成功をもたらすかのように思えました。不安に思うことは何でも聞いて頂き、コミュニケーションが取れたことも成功のカギだと感じています。

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