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【相続実例コラム】事実婚:事実婚で義父が相続人、名義変更の手続きをした藤井さん

2020/06/23


【相続実例コラム】事実婚:事実婚で義父が相続人、名義変更の手続きをした藤井さん

●相続関係者

被相続人 内縁の夫(会社員)・相続人 1人(父)
相談者、内縁の妻・未入籍

●相続事情

藤井さん夫婦は40代、マンションを購入して同居を始めてから既に10年になります。バブルがはじけてピーク時よりは手頃感が出てきたことや、家賃の負担よりも買ってしまったほうがいいという雰囲気があったので、それぞれの貯金を出し、2分の1ずつの割合で買うことにしたのです。ローンもそれぞれ別々に借りています。
互いに離婚歴があるわけでもなく、入籍できない事情はないのですが、子供に恵まれなかったこともあるのか、別姓のまま入籍をすることなく過ごしてきたということです。仕事や生活をしていくなかでは大きな問題も煩わしさもなかったことから、何ら不自由はありませんでした。

●相談者にこられたきっかけ

ところが、それが問題になったのは、ご主人が急逝したことによる手続きの時でした。
ご主人は建設関係の営業マンで42歳になったばかり。いわゆる厄年ですが、これからまだまだ働き盛りというときに検診でガンが見つかり、再検査をしたときには余命数ヶ月とわかり、告知されたとおりの入院期間で亡くなってしまったのです。
葬儀は、父親が取り仕切り、身内だけで簡単に済ませましたが、そのあとの手続きが大変でした。形は同居する夫婦でも籍が入っていないのは他人だということに今更ながら気づかされ、自分が住んでいるマンションの半分の名義を相続する権利がないことを知り、愕然となったのでした。発病してまもなく亡くなったので、遺言書を書いてもらうという発想もありませんでした。
相続人はご主人の父親ですが、2人で購入したことは承知のことなので、幸い、手続きには協力するとのこと、どういう手続きをすればいいのか、ホームページの相談コーナーを知り、教えてもらいたいと相談に来られました。

●運命の分岐点・ここがポイント

☆売買で、権利を買い取る
ご主人の父親が協力してくれると言っても、いきなりは相続人でない藤井さんの名義にすることができないのが残念なところ。そうするには、公正証書遺言で、「遺贈する」としておいてもらうことが必要でした。
順番としては、まず父親が相続して名義変更をし、それから藤井さんに遺贈、贈与、売買のいずれかの方法で権利を譲るとなります。たとえば、現在2分の1は父親名義のまま住み続け、ご主人の父親に公正証書遺言を作成してもらって遺贈を受けることも方法の一つで負担も少ないことです。ところが、亡くなったご主人には妹がいるということで、遺贈を受ける場合に、将来ご主人の妹さんとトラブルにならないとも限らないため、不安は残したくないとのことで、結局は父親の権利をMさんが買い取ることになりました。
幸い、購入価格より値下がりしている現状ですが、財産評価からすると2分の1は1000万円以上になりました。譲渡税が多少かかりますが、売買契約書を作成して、相続登記と売買の所有権移転登記を一度にすることで全部を藤井さんの名義にすることができました。

●相続実務士の視点

夫婦別姓が注目されて久しくなりますが、こうした現実の問題があることは、直面しないと気がつかないことかもしれません。幸い、相続人となったご主人のお父さんに理解があり、何ら権利を主張することもなく、全面的に協力を得られたことは幸いでした。穏和な藤井さんの人柄もあるのでしょうし、今までの人間関係も悪くなかったと思えます。
また、ご主人が借りたローンは生命保険で相殺されたため、藤井さんに負担はありません。それもまた幸いでした。
これからの長い人生ですから、藤井さんにとって、自分の住むところが確保できた安心感は大きいと思いました。
欲得で財産や権利のことを主張するのではなく、万が一のときに困らせたり、まわりに余計な煩わしさをかけないためには、いつかのタイミングできちんと考えて話し合い、準備をしておくことが必要だと感じたのでした。

弊社では様々なプランをご用意しております。
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