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【相続実例コラム】住まない実家を売却して利用価値のある動産に変えた秦さん

2020/07/07


【相続実例コラム】住まない実家を売却して利用価値のある動産に変えた秦さん

●相続関係者

被相続人 父 (配偶者故人)
相続人2人(子供2人、長男・相談者、次男)

●相続事情

秦さんの父親は、妻を早く亡くし、晩年は1人暮らしをしておられました。子供は秦さんと弟の2人ですが、2人とも就職とともに独立。現在、父親が住む自宅は、父親が定年前に建てたもので、退職金を充てたとのこと。秦さんも数年ほど生活をしましたので、部屋は残っていました。
母親が亡くなったあと、秦さんは自分の自宅に呼び寄せて同居してはどうかと父親に提案しましたが、父親は自分で建てた家に愛着があり、丹精した庭や周辺の静かな環境も気に入っているので離れる気持ちはないと、ずっと1人暮らしをしてきました。その間、秦さん夫婦が折りを見て訪れてはいましたが、80代になると歩いたり、家の掃除をしたりという生活に支障が来すようになり、老人ホームに入所しました。
ただし、家はそのまま維持し、秦さんがときどき父親を連れて帰るようにしていたとのこと。老人ホームに入所して数年後、父親は老衰のため亡くなりましたが、秦さん夫婦に取っては、十分親孝行を果たしたという満足感があります。

●相談にこられたきっかけ

父親の財産は、自宅と預金で、秦さんと弟と2人が相続人です。長男である秦さんは、ほぼ等分に分ける心積もりで、自宅は自分が相続し、弟には預金をと考えています。弟もそれについては、異論はないはずと思うものの、やはり相続税がかかると預金が少なくなるのではと不安になりました。できるだけ節税したいという気持から、私の本を読み、相談に来られました。

●運命の分岐点・ここがポイント

☆小規模宅地が適用できるかがカギ
父親は老人ホームに住民票を移していましたが、自宅はいつでも帰れるように生活していたままの状態で維持しています。自宅不動産は秦さんが相続しますので、小規模宅地の特例を利用できるか否かにより、相続税が変わります。小規模宅地の特例はいろいろな要件があり、適用できるか否かの判断は難しいところです。秦さんの場合もいくつかの状況確認をし、税理士の先生といろいろと協議をしたところ、小規模宅地の特例を申請できると判断しました。この特例により納税はなしとなりました。

☆自宅は動産にした方が利用価値大
秦さんが父親の自宅を相続したのですが、自分が居住するマンションがあり、同じ県内ながら電車で1時間程度離れた距離にあります。秦さんの子供も将来的にその家を利用するとは思えないことから、この機会に売却し、現金に換えておくことを提案しました。将来の生活設計が変わることもあるので、動かせない不動産で維持するよりは、動産にした方が、利用価値があると判断したからです。
申告の準備をしながら、売却活動に入りましたが、最寄り駅から徒歩圏であり、閑静な住宅街の角地ということで思いのほか早くめどがつき、売却は完了しました。

●相続実務士の視点

秦さんの場合、自分もかつて住んでいた家であり、愛着もあるかも知れませんが、現実的には自宅と離れており、維持するのが大変でした。庭には丹精された植木が何本もありましたが、父親の生前はともかく、今後の維持が負担だということと、賃貸しないと固定資産税の持ち出しにもなります。また、家自体は築30年ですでに老朽化しており、賃貸するにもかなりの修繕費がかかると予想されました。こうした事情を総合的に判断して、売却を選択肢のひとつとして提案したわけですが、売却ができて秦さんは大変喜んでおられました。家という形はなくなりましたが、まず動産に変えておくことで流動的に生かすことができ、資産活用の価値が広がると考えています。

弊社では様々なプランをご用意しております。
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