夢相続コラム

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「老後2000万円問題」をきっかけとして考えたい!(2)自宅は売却してよかった

2022/01/14


「老後2000万円問題」をきっかけとして考えたい!(2)自宅は売却してよかった

家を売却して使えるようにする

90代のAさん夫婦は、3人の子供とは同居せず、80歳まで店舗付き住宅で衣料品の販売をしていました。お店を閉めた後もそのまま2階で暮らしていましたが、90歳になると階段を使う生活が負担となり、骨折したことで思い切って夫婦で介護付きの老人ホームに転居しました。父親から後を託されたと60代の子供3人が当社に相談に来られましたので、子供たちも住まない老朽化した自宅を売却することをご提案しました。
Aさん夫婦は自営業でしたので、国民年金で、夫婦で月額12万円ほどの支給で、いままでは困ることはなかったようですが、老人ホームに入ると1人20万円はかかり、やはり年金だけでは足りません。預金はふたりで1000万円で、このままでは数年でそこをついてしまうため、不安です。こうした不安をなくすためにも家をそのままにせずに、売却して使えるようにする必要があります。

資産組み替えをして節税ができる

Aさんも納得されて、9000万円で売却できました。そのまま空家にしていても、価値は実感できませんが、売却することが使える財産となり、価値が実感できると言えます。
さらに相続税の節税、分割のしやすさなどを考慮して、3つの区分マンションに分けて購入することを提案しました。お金のまま保有すると節税効果がないため、相続で相続税を課税されて減ってしまうのです。しかし、もう一度賃貸不動産にすれば、評価も下がり、貸付用の特例も使えるようになります。子供たちもAさんも理解されて、対策が進みました。

家を早めに対策してよかった

資産組み替えができた翌年に、Aさんが亡くなりましたが、相続税の申告は必要だったものの、貸付用の特例を生かすなどして、相続税の納税は不要となりました。母親には基礎控除の範囲内としてあるため、二次相続の対策もできています。3人の子供たちはAさんや母親が理解を示してくれて、協力できたからこそではありますが、早めに家を売って対策しておけてよかったと言っておられました。仮にそのまま空家として保有して相続になった場合、老朽化した建物の修繕費など維持費がかかり続けるため、生前でも負担になります。相続になっても、子供で小規模宅地等の特例を使える家なき子がいません。万一、母親が先に亡くなった場合、特例は使えないため、相続税を払うために売却が必要となり、後手後手となれば財産の目減りは想定できるところです。

いまの不動産を残そうという概念から離れて住み替えよう

「土地さえ持っていれば財産」、「土地は値上がりする財産」という時代が長く続いていましたので、高齢の方は、買った土地や持っている土地を守ることが使命だと苦労を抱え込んでおられるように見受けられます。
しかし土地もお金も持っているだけでは増えない時代になりました。財産は持つことに価値があるというよりは、活用して使えるようにしたり、収益を上げて、生活の潤いにしていく時代になっているのです。
こうした時代に対応するには、持ち続けている土地をずっと守っていくことから解放されるという決断も必要だと言えるのです。 自宅として住んできた家も、役割を終えたのであれば、持ち続けることはやめて、住み替えが必要な時代です。遺言書で「土地を守るように」とすることは酷な場合もありますので、発想を変えて頂くひとで、不安も解消できることを考えてみましょう。
自分の財産を賢く活用すれば、生活費が足りないという事態にならず、不安なく快適な生活ができるのです。100歳までの長寿社会ですので、ノープラン、現状維持のままで不安があり、生活費が足りないと言う事態にもなりかねません。プランは個々の事情や気持ちに合わせてオーダーメードになりますので、いくつもの可能性があるはずです。これからの生活や相続のためのプラン作りを家族や専門家と一緒に考えてみてはいかがでしょうか!

弊社では様々なプランをご用意しております。
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