夢相続コラム

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【それぞれの相続物語】(5)二次相続まで考えた遺産分割をした岡田さん

2022/10/07


【それぞれの相続物語】(5)二次相続まで考えた遺産分割をした岡田さん

 

◆相続関係者

●依頼者 岡田さん・(男性 50才代)公務員

●相続人 被相続人 父(不動産賃貸業)

        相続人  母(無職)

             長男(自営業、結婚後、海外在住)

             次男(公務員、結婚後、別居)

             三男(医者、結婚後、別居)

             長女(結婚して他家へ嫁いでいる)

●財産の内容 自宅不動産、賃貸アパート、貸店舗、宅地、農地、預貯金

 

◆相続状況

公務員の岡田さんは、父が亡くなったことにより、中心になって相続の手続きをすることになりました。岡田さんは次男ですが、長男は海外に住んでおり、頻繁に行き来することができないためです。長男だけでなく、次男は中国地区、三男は中部地区という具合で、それぞれが両親の住む首都圏からは遠く離れたところに住んでいます。長女だけは同じ市内に嫁いでいます。

 

岡田さんの父親は農業で何カ所かの畑を所有していましたが、市街化が進んだことや区画整理も始まったことから、ほとんどが宅地となっていました。

 

父親は、やはり相続が気になっていたようで、以前農協に勧められて8世帯のアパートを建てています。

それでも不安があったので、銀行の相続セミナーに参加してみたようで、相続税の予想額試算表を作成してもらっています。その試算表には岡田家の所有する不動産について案内図、公図、謄本など、関係資料もそろえてありました。

 

◆課題

そうした父の相続の準備があったことは残された人にとってはあらためて財産の確認に奔走することもなく、実にスムーズに準備ができたのです。また、生前にも岡田さんは父からその書類を見せてもらっており、相続のイメージをつかんでいました。

 

岡田家は子供達全員が仕事の事情や結婚で家を出ており、両親と同居していません。よって誰かが跡継ぎだという意識はなく、最後は子供達4人でほぼ4等分に分けようという感覚でした。

 

岡田家の財産のほとんどが土地なので、土地の評価を下げられたらという希望で相続コーディネートの依頼がありました。本を読んで無料相談を利用した岡田さんの職場の同僚からの紹介で、共感されたということでした。申告書の準備で何度もやりとりが必要になると考え、相続の申告は普段行き来ができる住まいの近くの税理士に依頼してありました。しかし、それだけでは不安なので、セカンドオピニオンという立場で遺産分割や評価についてアドバイスをもらいたいということで依頼を受けたのでした。

 

◆解決へのアドバイス

遺産分割の案は岡田さんが中心になって進めておられましたが、まず、母の相続するところを決め、残りを子供で4等分するというものでした。特に収益があがる貸店舗は、母も含めた5人で共有するということが希望です。しかし、兄弟で一つの不動産を共有することは、意思統一が難しくなることが考えられ、将来的には争いのもとになりかねません。相続人で共有して家賃を分ければいいと考えがちですが、子供の代、孫の代を考えると簡単に共有にすることは勧められません。

 

そこで、まずは、母親が亡くなったときの最終的な財産分け方を考えてもらうようにしました。その案を前提として、今回はその分け方を決めることを提案しました。

 

次ぎに、配偶者の特例を利用するため、母の取得割合が50%になるように配分していきますが、将来取得する予定の子供と共有することにより、次の相続の布石にもなるように調整しました。

 

 

◆相続コーディネーターより

岡田さんは知人の紹介により、私を訪ねてこられました。勤めの関係で実家から遠く離れた地方に住んでおられますが、父親が亡くなったあとは何度も実家に帰っては相続の手続きをするようにされました。最初は賃貸物件を4人の子供で共有し、家賃を分けることを考えておられましたが、共有は課題が多く、次の代になるとトラブルにもなりかねません。こちらのアドバイスによって別の案に切り替え、二次相続のことも提案しました。

 

今回で二次相続の方向性まで含めて話し合いができて次も安心だと岡田さんは納得し安堵しておられました。

 

◆相続実務士からのアドバイス

一次相続のときに配偶者が相続する財産も、最終的に誰が相続するかを決めておけば、二次相続では分け方が決まっているので争いにはなりません。その上で、配偶者が相続人にも告知の上、公正証書遺言にしておけば万全と言えます。

 

 

 

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