夢相続コラム

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相続では弁護士に頼まないほうがいい!これが真実(2)

2021/06/16


相続では弁護士に頼まないほうがいい!これが真実(2)

叔母を取り込んでいきなり調停。争わなくてもいいのに争いが始まる。Fさん

●相談者  Fさん(60代・代襲相続人)・職業 主婦
●相続人  配偶者 きょうだい2人、代襲相続人3人・6人 

相続事情 子供のいない叔父が亡くなった

Fさん(60代・女性)兄妹は、子どもがいない叔父夫婦と長年にわたり行き来し、良好なつきあいをしてきました。昨年、叔父が亡くなり、相続の手続きをすることになりましたが、叔父は遺言は残しませんでした。
相続人は、配偶者の叔母と子供がいないため、叔父の兄が二人と姉であるFさんの母親ですが、母親は他界しており、Fさんと兄二人が代襲相続人で、合わせて6人です。
叔父夫婦が高齢になってからは、家が近いFさんが週に二回ほど訪ねて家事などをサポートしてきましたし、叔父夫婦も、Fさんたちに常々、あとは頼むと言っていたのです。 叔父の兄二人も、相続は放棄するので、Fさん兄妹が引き受ければいいと言ってくれていました。

これが課題 専門家に頼んで様子がおかしくなった

1人暮らしになった叔母が心細くないように、財産の大部分である自宅と預貯金は叔母が相続し、別荘はFさんの兄が相続するとし、叔母が亡くなったときには、遺言で自宅はFさん、残りはFさんの兄ふたりに遺贈するという内容で合意をしていました。
80代の叔母は、手続きをするため、知人に紹介された行政書士に書類作成を依頼したようです。Fさん兄妹は叔母への遠慮もあり、叔母に任せた形でした。
こうして、なに事も叔母を中心に進めてきたのですが、Fさん兄妹宛に、突然、家庭裁判所から分割協議の調停申立書が届いたのです。
開けてみると、叔母と弁護士の名前があり、「叔父の遺産分割協議がまとまらないため、調停を開始する」となっており、円満に話をしてきた叔母が依頼したとは思えません。
叔母は80代で専業主婦ですので、調停、弁護士、という選択は、叔母の判断と言うよりは専門家主導のことなのではないかとFさんには感じられました。ふつうに叔母とFさん兄妹が円満に進めていけることですので、腑に落ちないため、叔母の家に行ったところ今までとは違うよそよそしい態度でとりつくしまがありません。

こんな結末になった 調停は心情を汲み取るところではない

調停が始まり、家庭裁判所で叔母や弁護士と顔を合わせたときも、心の通った会話もできません。がっかりしたとFさんは思わず調停員に「相手に気持ちが伝わらず、相手の気持ちもくみ取れない。」と言ったところ「調停は財産の分割を決めるところで、心情をくみ取るところではない」と。こうしたやりとりの中でFさんはすっかり体調を崩してしまい、歩くことも大変になりました。その後、なんとか回復したものの、調停では納得できるコミュニケーションがとれず、消化不良のまま、いまでも悔いが残っています。
Fさんは、「調停員の方も大変な業務だけれども、相続人の気持ちにも配慮があれば、結果はどうであれ、納得できるかもしれない」と言っておられました。財産よりも感情を救うことが必要だと感じた次第です。他にも調停に持ち込んで後悔したというご相談は後を絶ちません。「まとまらなかったら、調停に」と思わず、ぶつかり合いながらも家族で解決策を模索していかないと、相続は終わらないのです。手続きをする専門家の報酬を得るための犠牲にならないように気をつけないといけません。

この事例の教訓

・叔母は身近な人のアドバイスを鵜呑みにしてしまった
 →子供がいない夫婦は遺言を書いておく

・長年、親戚つきあいをして、行き来をしてことが報われなかった
 →生前に話し合いをして任意後見人の契約をしておく

頼むなら、こんな専門家を探したい

・それぞれの心情や事情を聞いて、全員に配慮をしてくれる
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