夢相続コラム

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【相続人の中に行方不明者がいる場合】行方不明者がいる為、分割協議ができない吉田さん

2022/12/06


【相続人の中に行方不明者がいる場合】行方不明者がいる為、分割協議ができない吉田さん

 

◆相続関係者

●依頼者 吉田さん

●相続人予定 吉田さん 被相続人の実弟(行方不明)

●財産内容 自宅マンション 預貯金 生命保険

 

◆相続人が行方不明のため分割協議ができない

今まで面倒をみてきた義兄が亡くなった吉田さん(60代男性)、義兄は生涯独身だったため、相続人は兄弟姉妹にとなります。

 

被相続人と吉田さんとは腹違いの子であり、吉田さんから見ると義兄にあたります。もう一人の兄弟である被相続人の実弟との法定相続分は吉田さんが1に対し、実弟は2となります。

 

被相続人は遺言書を残していなかったため、その遺産は相続人間で協議して決めるしかありません。しかし実弟は行方不明であるため分割協議をすることができないとのことです。義兄から聞いていた話では、海外にいるということだけで、詳細は分からず、義兄自身も何十年も会ってはいないということでした。

 

◆義兄を支えてきた

吉田さんは被相続人が義兄であるにも関わらず、最後まで病魔と闘う義兄を支え、マンションの管理費、固定資産税、都市計画税、他にかかる経費等はすべて吉田さんが負担してきました。

 

また相続が発生してからも葬儀費用や吉田家もお墓を守ってきました。このままではずっと持ち出しになってしまい、とても負担が大きく、義兄の残した財産を充てて維持していきたいとの事です。今まで、ご自分が尽くしてきたことに考慮はないのか、ということもご相談内容でした。

 

◆解決へのアドバイス

◇家庭裁判所に不在者財産管理人の申し立て及び今までの経緯を説明する上申書を提出する。

実弟の生死不明の状態がまだ7年も続いていないときや、どこかで生きているという噂があるときは、失踪宣告の申立てはできず、その利害関係人が家庭裁判所に不在者の財産管理人を選任してもらうよう申し立てする方法があります。選任された財産管理人は、不在者の財産について現状に変更をきたさない保存行為や利用・改良行為は自分の権限で行えますが、これを超える処分行為をするには家庭裁判所の許可が必要です。そして、遺産分割は不在者の財産に対する処分行為の一種と考えられますので、財産管理人が遺産分割の協議や調停をするには家庭裁判所の許可が必要となります。またこの財産管理人が遺産分割の協議を成立させるには家庭裁判所の許可が必要となります。

 

◇とりあえずは財産管理人の選任

吉田さんの場合は、行方不明者の義兄の財産管理人を選任することが妥当だと判断し、司法書士を財産管理人として家庭裁判所に申し立てをして、選任してもらい、法定割合にて遺産分割協議をすることができました。

7年後に行方不明の義兄の失踪宣告をするようにしようということもアドバイスしました。

亡くなった義兄が遺言書を書いてくれていればこうしたことにはならなかったのですが、それでも手続きができ、吉田さんはめどがついてよかったと安堵されました。

 

◆ここがポイント

・たとえ家庭裁判所でも、担当する家事審判官によってそれぞれ見解が異なるので、考えられることはすべて行う。

・財産管理人は親族でもいいが、適任者がいない場合は司法書士などに依頼する

・行方不明者には7年以上経過すると失踪宣告ができる。

 

 

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