夢相続コラム

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【節税の教科書】【遺産分割】親子の共有割合で二次相続の分割も決めた西村さん

2022/09/16


【節税の教科書】【遺産分割】親子の共有割合で二次相続の分割も決めた西村さん

 

◆相続関係者

●依頼者 西村さん(女性 70才代)開業医

●相続人 妻(本人)、長女、長男、次男、三男

●財産の内容 自宅不動産、長女宅の土地、長男宅の土地、賃貸アパート、貸家、預貯金

 

◆状況

西村さんは小児科医院を開業する夫の手助けをしながら、4人の子供をみな医者に育て上げられました。夫婦が助け合って、戦後のなにもないところから、自宅を購入し、その向かいに医院の土地も取得して開業してきました。その上、4人の子供たちの教育費をはじめ、住宅や開業の援助もしてこられたようです。

 

夫は自分が医者なのに病院嫌いで、入院を勧められても頑として聞き入れずに闘病期間も短くして亡くなりました。遺言書もなく、現金の余裕もないので、どうしたらいいかと相談に来られました。

 

夫が亡くなったとき、医院は長女夫婦が後継ぎとなり、運営してくれることが決まっていました。3人の息子はそれぞれ別のところで開業していますので、夫の財産分与について、争いにはならないとは思うということです。

 

 

◆課題

親子、きょうだいの仲は悪くなく、特に大きな問題もありませんが、相続財産の中に現金はほとんど残っていません。相続税を節税することが第一の課題ですが、次の課題は納税資金をどうするかということでした。

 

節税のためには、配偶者の税額軽減の特例を利用するために財産の半分を西村さんが相続し、残りを子供たちが相続することが近道です。しかし、その形にするには問題がありました。

 

長女、長男が開業する病院の土地は夫名義であり、そのまま長女、長男が相続すると、西村さんの相続割合が半分に満たないことになり、子供たちの納税額が増えます。また、次男、三男は賃貸ビルで開業しており、不公平感もあります。

 

 

◆解決へのアドバイス

長女、長男が使用する土地は、使用する子供と西村さんの共有にしました。配偶者の特例が受けられるぎりぎりの割合にしたので、第一の目的である納税は最小限に抑えられました。次男、三男は夫が提供した開業資金をそのまま相続するときょうだい4人の相続財産はほぼ同等になりました。

 

二次相続では不動産は西村さんと共有する子供が相続することも全員が同意の上です。次男、三男に自宅と賃貸アパートを相続させることで全員のバランスがとれることもあり、次の相続の用意ができたと西村さんは安心されました。 子供が相続する財産は不動産と貸付金のみで現金はありません。そこで、相続税は、空き家になっていた貸家を売却することにしました。ほどなく売却も完了し、申告も納税も終えることができました。 

 

◆ここがポイント

・一次相続では配偶者の特例を最大限に利用する

・一次相続では二次相続まで想定した遺産分割とする

・配偶者の割合は、子供が二次相続で取得予定の不動産の共有割合で調整する

 

 

 

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