夢相続コラム

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妻への自宅贈与&遊休地の活用で4億4千万円を節税

2023/01/10


妻への自宅贈与&遊休地の活用で4億4千万円を節税

 

●依頼者    望月さん(男性・60代)

●職業 酪農業

●家族関係 本人60代、妻、長男、次男、三男、長女

●財産の内容 土地(98.12%)、建物(1.88%)

 

◆課題:納税は終えたがその後の財産継承が課題

望月さんは酪農家の長男です。父親が亡くなったのは、土地の評価が高いときでした。市街化区域にある酪農地は周辺の宅地化が進み、区画整理もされていたので、評価が何倍にもなっていました。一方で、土地が高騰しすぎたため、その反動でバブル経済が崩壊した頃でもありました。

 

困った望月さんは当社に委託され、大きい土地には不動産鑑定評価を採用するなど評価減をし、億単位で節税もできました。しかし納税のために相続した土地を800坪ほど売却しなければなりませんでした。

 

それでも当社でコーディネートした結果、最初の顧問税理士に「真っ先に売らないといけない」といわれた400坪の土地は残すことができ、「切り売りも覚悟するように」といわれた住宅のある1900坪の土地は全部残すことができたのです。

 

次は、望月さんの相続で、父親のときのように土地を売って納税する、ということがないように、当社で継続してサポートしました。

 

◆STEP 1:自宅の土地と建物を妻に贈与した

望月さんは、父親の相続が終わった後、酪農業の縮小も決められ、自分の相続の節税対策として、2カ所の土地でも賃貸事業をするようにしました。そのため、もとは1900坪の敷地の中にある住宅は、別の所有地に建て替えています。

 

その後、節税のため、妻に土地の一部と建物につき、2110万円分を贈与しました。

 

また、同居する配偶者は小規模宅地等の特例(330㎡まで80%評価減)を適用することができます。

 

◆STEP 2:売らないといけない400坪の土地を活用

400坪の土地は16m道路に面しており、収益が上がると判断できました。1階は貸店舗5区画、2階から5階は1LDKと2LDKが32戸の賃貸物件を建てて、賃貸事業を始めました。完成すると住居は全室申し込みが入り、5区画の店舗も、理容院、美容院、手作りパン屋等でほどなく決まり、順調な賃貸事業がスタートしました。

 

◆STEP 3:酪農業をやめて賃貸業に切り替えた

望月さんは父親と一緒に酪農業を家業としていましたが、父親の相続も終わって一段落したことを機に、後継者がいないことや重労働が負担になってきたことなどから、家業を廃業する決断をされました。

 

そこで自宅は別の所有地に建て直し、1900坪の敷地全体を活用して賃貸住宅を建てました。3LDK73戸、2棟の賃貸マンション計画で、事業費は約12億円です。

 

3月末入居に照準を合わせたことから、引き渡しまでに全室の申し込みが入り、満室でスタートしました。その後も順調に稼働しています。

 

◆STEP 4:賃貸管理の法人を設立し所得税を節税

望月さんが所有する賃貸物件は130室と店舗で、年間の賃料も相当あります。このままでは、望月さんの現金が残っていくことになるため、法人を設立し、妻と子供に役員報酬を払うことで所得税の節税もしています。

また、法人の経費で生命保険に加入することで、退職金の積み立てをするようにしています。

 

◆STEP5 節税効果

対策前の評価額 16億650万円

 

→遊休地の有効活用(建物資産増、借り入れ、貸家建付地評価) ▼9億6984万円減

→土地の評価 小規模宅地等の特例 ▼1248万円減

→妻への贈与 配偶者控除の特例 ▼2110万円減

 

<対策による評価減額>10億342万円

<対策後の相続税額>5億9458万円→1億4865万円 ▼4億4593万円減

 

対策後の評価額 6億308万円

 

◆対策のポイント

(1)酪農業をやめて賃貸業に切り替えることで事業替えした

(2)法人を設立することで、所得を分散し、保険も経費にできる

(3)妻に自宅を贈与することで財産を減らせる

(4)借り入れをして賃貸事業をすることで節税になる

 

 

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