夢相続コラム

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【相続実例コラム】売却・不動産有効活用:建物の価値を高めて不動産売却

2020/08/20


【相続実例コラム】売却・不動産有効活用:建物の価値を高めて不動産売却

●相続データ

○被相続人 父(70代)・要介護1
○相続人 4人(母、長男、次男・相談者、長女)
○財産の構成 自宅建物(持ち分・父 1/1)
土地は借地。建物1階部分は、一部店舗として賃貸、残りは父親の事務所、2階、3階は父母の自宅

●相談に来られたきっかけ

相談に来られた浅川さんの父親は、お祭りが好きな生粋の江戸っ子です。1人親方として解体業を営んでいましたが、細かいことは気にしない気質のせいか、事業の運転資金を金融機関から、生活資金を消費者ローンから借り入れしていたそうです。現在では、事業を畳んでいますが、返済のほうは続いてして、国税が滞る状態が継続していました。母親は生真面目な性格で、借金は大嫌い。現在、父親との仲は険悪になっています。
ある日、とうとう差し押さえの通告が来てしまいました。子どもたちは、両親のことを心配し、税務署をはじめ、各種行政機関に相談したところ、固定資産税評価額での競売を勧められました。落札の相場は、想像したより安く、負債を全額することは難しい金額だということが分かりました。そこで、取り急ぎ母親と兄弟でお金を出し合って、国税の滞納分と、消費者金融ローンの借り入れ分は返済をしました。残りの負債の返済するための原資は、家賃収入のみ。この先、どうしたらよいか途方に暮れ、弊社に来社されました。

●解決へのアドバイス

☆売却をして負債を返済する
今回のケースでは、相続が発生しても、現状、相続税はかかりませんが、負債の返済という問題が残っています。万が一、負債を返済する目途が立ったとしても、
・建物は築40年以上経過しているために、リフォーム代が必要となる
・足の悪い父親にとって、階段の昇り降りをして生活することは現実的である
ことから、今までのように父親が住み続けることは難しいようです。

浅川さんの妹である長女が、介護が必要な父親を呼び寄せて同居し、父親と不仲の母親は、まだ介護の必要はないため、別の場所に住んでもらおうか、という話が兄弟間で持ち上がっているとのこと。そこで、私たちは、自宅を確保する必要はないと判断し、売却をして負債を返済することをお勧めしました。

☆借地権付きの建物の売却でも高く売る方法を提案
競売の売り出し価格は、固定資産評価額が基準になります。浅川さんのケースだと、落札されたとしても、負債を全額返済することはできません。一般的な方法で売却する場合も、借地権付きの建物の場合、購入希望者が少なく、成約価格が低くなることが考えられます。

浅川さんの物件の場合は、1階店舗として賃貸し、収益がすでに発生していることと、駅から大変近いので、2階、3階もテナントとしての賃貸需要があることから、収益物件として売り出しをすれば、買い手が見つかる可能性が高くなります。
資産価値を高めたうえで、高い金額で売却すれば、より、多くのお金を負債の返済に充てられます。

●相続実務士の視点

浅川さんの父親は、
・直近2年の確定申告をしていない
・消費者ローンの借り入れがあった(返済済み)
・事業の運転資金の借り入れがあり、家賃収入にて返済中
・国税の滞納があった(返済済み)
・配偶者である、浅川さんの母親と不仲である
という問題を抱えていましたが、母と3人の子どもで解決に取り組んできました。

浅川さんは、問題を個別に解決しようと思い、複数の専門機関に相談してきたが、複雑に絡み合っていて、何から解決すればよいかが分からなくなっていました。相続実務士は、相続問題を金融資産も含め総合的に捉え、相続額を見極めるだけでなく、資産価値を高めるための手助けも行っています。今回、浅川さんから「相談してよかった」という言葉をいただけました。

弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

コラム執筆

吉井 まゆみ
相続実務士、宅地建物取引士、AFP、2級ファイナンシャルプランニング・技能士
・誕生日:5月2日
・出身地:群馬県藤岡市
・趣味:ゴルフ、茶道
お客様の人生に寄り添った相談業務ができるよう、日々努力しております。 賃貸、売買、用地仕入れと、ひと通りの不動産業務を経験してきました。 土地や建物でお悩みのかた、お気軽にご相談ください。

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