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【遺言書が必要な家庭事情】<事実婚>共有名義でマンションを購入した名和さん

2021/12/03


【遺言書が必要な家庭事情】<事実婚>共有名義でマンションを購入した名和さん

相続関係者

○名和さんのプロフィール・・・会社員、内縁の夫と生活、子供はいない

<家族関係図> 夫婦(未入籍、同居)
        相続人予定者 1人 夫の父親

事実婚で不自由はない

名和さん夫婦は40代、マンションを購入して同居を始めてから既に10年になります。バブルがはじけてピーク時よりは手頃感が出てきたことや、家賃の負担よりも買ってしまったほうがいいという雰囲気があったので、それぞれの貯金を出し、2分の1ずつの割合で買うことにしたのです。ローンもそれぞれ別々に借りています。互いに離婚歴があるわけでもなく、入籍できない事情はないのですが、子供に恵まれなかったこともあるのか、別姓のまま入籍をすることなく過ごしてきたということです。仕事や生活をしていくなかでは大きな問題も煩わしさもなかったことから、何ら不自由はありません。

ところが、それが問題になったのは、ご主人が急逝したことによる手続きの時でした。 ご主人は建設関係の営業マンで42歳になったばかり。いわゆる厄年ですが、これからまだまだ働き盛りというときに検診でガンが見つかり、再検査をしたときには余命数ヶ月とわかり、告知されたとおりの入院期間で亡くなってしまったのです。 葬儀は、父親が取り仕切り、身内だけで簡単に済ませましたが、そのあとの手続きが大変でした。形は同居する夫婦でも籍が入っていないのは他人だということに今更ながら気づかされ、自分が住んでいるマンションの半分の名義を相続する権利がないことを知り、愕然となったのでした。

なぜ遺言が必要か?

入籍をしていない妻は相続人にはなれず、子供もいない夫の相続人は親、親が亡くなっている場合は兄弟姉妹になります。夫の母親は亡くなりましたので父親が相続人となります。 遺言で「遺贈する」としておいてもらえば、マンションの名義は変えられますが、相続人が遺留分の請求をしてくることもできますので、不安は残ります。

今回は、父親が相続して名義変更をし、それから名和さんに遺贈、贈与、売買のいずれかの方法で権利を譲るとなります。ご主人の父親に公正証書遺言を作成してもらって遺贈を受けるのが金銭的な負担が一番少ない方法です。しかし、ご主人には妹がいるので、遺贈を受ける場合にトラブルになるかもしれません。不安は残したくないとのことで、結局は父親の権利を名和さんが買い取ることになりました。

相続実務士から

夫婦別姓が注目されて久しくなりますが、こうした現実の問題があることは、直面しないと気がつかないことかもしれません。幸い、相続人となったご主人のお父さんに理解があり、何ら権利を主張することもなく、全面的に協力を得られたことは幸いでした。穏和な名和さんの人柄もあるのでしょうし、今までの人間関係も悪くなかったと思えます。

また、ご主人が借りたローンは生命保険で相殺されたため、名和さんに負担はありません。それもまた幸いでした。これからの長い人生ですから、名和さんにとって、自分の住むところが確保できた安心感は大きいことでしょう。 欲得で財産や権利のことを主張するのではなく、万が一のときに困ったり、まわりに余計な煩わしさをかけないためには、きちんと準備をしておくことが必要だと感じたのでした。

弊社では様々なプランをご用意しております。
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