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余命宣告された妻が夫のために遺言書を

2021/12/28


余命宣告された妻が夫のために遺言書を

肺がんと診断され、余命宣告

ある月曜日の朝、Kさん(60代・女性)のご主人から突然の電話がありました。
Kさんは先月まで普通に生活していたのですが、疲れが取れないとマッサージに通っていたと言います。それでも背中の痛みが続くため、薦められて病院で診てもらったところ、肺がんと診断され、余命はいくばくもないと宣告を受けたのでした。
肺がんのステージ4と診断されて厳しい状態だということはKさんにも告知されて、すぐに入院して抗がん剤治療を始めたところです。しかし、がんは肺以外にも転移しており、長くは生きられないということも伝えられたのでした。
こうしたことから、Kさんは自分の遺言書を作りたいので、段取りをしてほしいと、ご主人がKさんの代わりに当社へ電話をして来られたのです。
ご両親の遺言書や相続の手続きもあり、その間、Kさんには何度もお会いしてきました。とても元気な方で、肺がんで余命幾ばくもないというのがすぐにはイメージできずに驚きました。

親の面倒を看る気がないと言う長女

Kさんは、ご両親に公正証書遺言を作ってもらいたいと遺言書の紹介をしている私の著書を読んで相談に来られました。最初にお会いしたのは10年以上も前のことです。
Kさんには姉がいますが、両親と姉は波長が合いません。姉は結婚して家を離れてしまい、両親と顔を合わすたびに、権利主張をするといいます。両親の面倒を看るつもりはないとも明言して、両親をがっかりさせたばかりか、自宅は長女なので、自分がもらいたいと主張するなど、自分中心なため、姉には財産は渡したくないというのが両親の本音でした。

次女のKさんに財産を渡したい

次女のKさんは結婚したものの実家のすぐ近くに住み、普段から親のために尽くしてきました。両親が高齢になり、父親が実家で生活することが大変になったときも、老人ホームを探し、1人暮しになった母親のサポートをし、すべてを引き受けてきました。
両親はそうした状況を踏まえて、勝手なことばかり言う長女ではなく、次女に老後を託し、財産も相続させたいという気持ちで、公正証書遺言を作られました。その際、将来の相続時に長女から文句が出ないようにと住宅取得資金として現金贈与も済ませました。
相続される財産は両親の共有名義となっている自宅と預金で、それぞれ基礎控除の範囲内でしたので、相続税はかかりません。先に父親が亡くなり、その後に母親が亡くなりましたが、それぞれ公正証書遺言で相続の手続きができました。 普段のKさんの貢献度は明らかで、姉も文句は言えなかったようで、遺留分請求もありませんでした。

Kさん夫婦には子供がなく、姉も相続人になる

Kさんが遺言書を作ろうと思われた理由はすぐに理解できました。Kさん夫婦には子どもがいませんので、Kさんがご主人よりも先に亡くなった場合の相続人は、ご主人だけでなく、Kさんの姉にも権利が発生するのです。
配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合に相続する法定割合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。
遺言書がない場合、Kさんの財産の分け方について、ご主人とKさんの姉が話し合いをして、分け方を決めた上で、遺産分割協議書を作成しなければなりません。
両親やKさんが姉とは円満な関係ではなく、普段から行き来もせず、意思の疎通が図れない状況では、残されたご主人が義姉と円満な話し合いができるとは思えません。まして、公正証書遺言によって両親の財産はすべてKさんが相続しており、かつての贈与があるにしてもKさんの財産で取り戻そうと考えてもおかしくはありません。

夫Vs妻の姉。遺産分割協議が円満にできるはずがない

自宅に姉の名義が入ると困る
一番の気がかりは、両親から相続した実家よりも、ご主人と共有名義で購入した自宅でした。土地も建物もKさんと夫が2分の1の割合となっていますので、Kさんの持ち分2分の1に対し姉が法定割合4分の1を主張すると、全体の8分の1が姉にも権利があります。
仮にご主人とKさんの姉が共有で自宅不動産を所有するようなことになれば、円満にいくはずもなく、絶対に避けたいところなのです。
こうした事態を避けるためには、遺言書でKさんの財産はご主人に相続してもらうように指定しておくことが必要になります。
Kさんはそうしたことがわかっていましたので、ご主人にいやな思いをさせたくないと思い、自分の命があるうちに公正証書遺言を作成しておこうと思いたたれたのでしょう。 自分の財産すべてをご主人に託したいというのがKさんの意思でした。

命が尽きる前に意思を残す。最後のプレゼント。

打ち合わせに来られたご主人に必要書類や段取りを伝えて、すぐに印鑑証明書と戸籍謄本を用意してもらい、公証役場にも連絡して、公正証書遺言の作成準備に取り掛かりました。
通常であれば急いでも1週間後くらいに作成できるところ、公証人の先生に無理をお願いし、翌日の夕方、公証人と公証役場の事務の方、以前もご両親の遺言つくりの証人をした当社2名の4名がKさんの病室に出向いて、Kさんにお会いしました。 急がなくてはという胸騒ぎがしたので、すべて翌日に済ませられるよう段取りしたのです。
Kさんは、ときどき咳込んでおられましたが、それでも思いの外、お元気なように見えました。このときはKさんが主役です。起き上がって内容を確認して署名され、見事に主役の役割を果たされて、公正証書遺言は完成したのです。
「お願いしてよかった!」と、Kさんはとても嬉しそうな笑顔になられました。「また来ますね」と握手して、病室をあとにしました。
その翌々日。検査結果では早くて2週間くらいのこともあるという説明はあったにしても、余命いくばくもないというお医者様の診断のとおり、遺言書を作成した2日後に亡くなったとご主人から知らせが届きました。
普通ならそんなに急いで作らないのですが、話をしてなくてKさんの気持ちがわかり、なにか急がなきゃという思いになりました。Kさんも本当にほっとした表情をされていました。
最期に不安を解消でき、満足して、安心して頂けたことは本当に良かったと思います。 この遺言書はKさんからご主人への最後の贈り物なのだと思いました。自分の命が尽きる前に自分の意思を残されたKさん。見事な最期だったことに感動し、遺言書が間に合って本当によかったと忘れられない出来事になりました。

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