夢相続コラム

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【遺言を作る人のそれぞれの事情】跡継ぎの長男と嫁いだ娘、もめるかも?

2022/11/30


【遺言を作る人のそれぞれの事情】跡継ぎの長男と嫁いだ娘、もめるかも?

 

◆相続関係者

●遺言作成者 加藤幸一さん・70代 

●推定相続人 配偶者、長男、長女

 

◆家族と相続の状況〈広い土地をもつ地主で賃貸業〉

加藤さんは約3000坪の土地を持つ農家の長男として生まれました。昔は周辺もそうした農家ばかりでしたが、区画整理が始まって減歩となり、面積はうんと減りました。けれども駅前に土地を所有しているおかげで、30年以上も前から医院に貸したり、貸家にしたりして、賃貸業をしてきました。10年前からは長男が加藤さんの土地を借りて店舗を経営するようになりましたが、ここも駅に近い立地で、順調に運営できています。

 

加藤さんは、ずっと賃貸業で自分が契約をしたり、いろいろなことも判断をしたりしてきましたが、60歳をすぎた頃より、財産のことは少しずつ長男に任せるようになりました。長男は、相続で困らないようにと相続対策の勉強もしているようで、あちこちにセミナーや個別相談に出かけています。次は一緒に行かないかと誘ってくれました。

 

◆遺言を作る理由〈長男の店舗や賃貸している不動産があり、決めておきたい〉

加藤さんは、今年で70歳です。そろそろ相続のことも考えたいと思う気持ちもあり、長男にも勧められて、一緒に相談に行ってみました。相続実務士に確認してもらうと、相続税の申告が必要だとのこと。但し、いくつかの特例を利用することで、まだ節税の方法はあるので、遺産分割でもめないために遺言書の作成が必要だと言われました。 加藤さんは、自分が長男であり、親から全部の不動産を相続して他の弟妹には分けませんでした。農家ではそうしたことが一般的でしたので、同じように、不動産は全部を長男に相続させればよいと考えていました。妻が不動産を相続してもいずれまた相続となれば、最初から子供たちの名義にしたほうが節税になるのではと考えているとのこと。

 

しかし、それでは配偶者の特例が使えず、節税にならないと言われて、驚いてしまいました。相続実務士に相談し、家族全員の希望を聞いてもらうと、妻は自宅、長男は貸店舗や賃貸ビル、長女も貸家を相続したいということがわかりました。

 

家族で財産のことなど話し合うことはなかったので、そんな希望が出てくると想像もしていませんでしたが、自分のときのようにはうまくいかないことを痛感しました。分け方については各自の希望とおりにして、遺言書を作ることができました。妻と子供も納得してくれていることで、もう争う余地がないと思うとよかったと安心することができました。

 

◆遺言がないと困ること

・長男が経営する店舗の土地は妹とは共有にできない

・長男よりも長女のほうがはっきり主張する

・長女は不満があると黙っていないはず

 

◆相続実務士からワンポイントアドバイス

兄であれば妹、弟を説得できるかといえばそうでないことも多い。兄姉よりも弟妹が強 い場合もあり、兄弟姉妹は簡単にはいかない。悲惨なもめ方をしないため遺言は必須。

 

◆知って得する遺言のイロハ

遺言書があっても相続人の全員が合意をすれば遺言書を使わず、分割協議をしてもよい。

 

 

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