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【相続トラブル事例】担保を盾に兄が土地全部の相続権を主張→調停へ

2018/06/11


【相続事情】 父親の土地は兄の融資に担保提供していた

 

父親を亡くした内山直樹さん(30代)は4人きょうだいの末っ子です。
母親はすでに亡くなっています。
兄と2人の姉、直樹さんの4人で財産を相続することになり、遺産分割の話し合いを始めました。

 

父親のおもな財産は土地と建物で、1つの土地に建物が2棟建っています。
1棟は自宅と賃貸の併用住宅で、直樹さん家族が父親と同居していました。
もう1棟は兄家族の自宅で、やはり賃貸住宅と併用の建物になっています。
直樹さんが父親と同居していた建物は父親名義ですが、兄が住んでいる建物は兄が自分で銀行融資を受けて建てたものです。

 

遺産分割についての直樹さんの考えは、不動産は現状どおりに住んでいる兄と直樹さんで相続し、姉2人には預金を分けるということでした。
相続コーディネーターにも、現実的な案だと言われたので、兄と姉たちが同意してくれれば問題なくまとまると思っていました。
嫁いで家を離れている姉たちは、直樹さんの考えでよいと賛同してくれましたが、肝心の兄の合意が得られません。

 

兄が合意しないことには理由があります。
2棟の建物が建っているとはいえ、土地は建物ごとに分けられておらず、全部父親のものです。
父親名義の建物は建築費のローンは払い終えていますが、兄のほうはまだ建築費のローンが残っています。
融資を受ける際に父親の土地を担保提供していますので、土地全体に抵当権(担保となっているものを債務者のもとに残しておきながら、債務が弁済されないときにはそのものから債権者が優先的に弁済を受けることを内容とする担保物権。
不動産・船舶・建築機会など登記できるものに設定される)が設定されているのです。

 

そのため兄は、土地を分けることはできないから、全部自分が相続したいと言いだしました。
直樹さんが土地を相続したいのなら、残っている兄のローンを払ってほしい、そうすれば担保を抜いて土地を分けることができるという理屈です。

 

直樹さんにはそんなまとまったお金はありません。
兄の言い分が勝手すぎることもあり、平行線のまま話し合いがつかないまま、10か月が過ぎ、相続税の申告期限になってしまいました。

 

解決への試み

 

とりあえず未分割で相続税の申告を済ませました。
その後、兄は弁護士を立てて家庭裁判所の遺産分割協議の調停の申し立てをしてきました。
あくまで土地を全部相続するという主張です。

 

直樹さんにしてみると、両親と同居してきたことさえ度外視している兄の主張は理不尽だという思いが強いのです。
しかし、弁護士からの主張に勝つことも難しいと判断しました。
コーディネーターからもすすめられ、直樹さんも弁護士に依頼することにしました。

 

弁護士を通して遺産分割協議をする場合、直接兄弟姉妹でやりとりはしないように言われます。
直樹さんも同様の状況となり、兄と話をすることさえできなくなりました。
こうなると、今までどおりに隣り合わせて住むのは精神的にたいへんな負担です。
どんな結論になったとしても、直樹さんは父親の家から出ていくことを決意しました。

 

遺言書があったらどうなっていた?

 

建物が2棟あってそれぞれに住む家族が違う場合は、最初から分けられるような準備が必要です。
兄がアパートを建てたときに分筆をして別々の土地にし、担保も兄名義の土地だけにしておけばこうした問題は防ぐことができました。
そのうえで、父親には「自宅の土地と建物は直樹さんに」「兄の建物がある土地は兄に」それぞれ相続させるとする遺言書を残してもらえば争いにはならなかったでしょう。

 

父の生前には表立った問題にならなかったことが、担保に入っているために土地が分けられず争いになってしまったケースです。
担保に入れるときに決めておくべきだったといえます。

 

遺言作成のポイント
・同じ土地に所有者が異なる建物を建てるときは、分筆しておく。
・担保は該当する土地、建物だけに設定する。
・不動産は、住んでいる人が相続できるような遺言書を作成しておく。

執筆者紹介

【講師】曽根恵子

(株式会社夢相続代表取締役 公認不動産コンサルティングマスター相続コーディネート実務士)

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