夢相続コラム

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【相続相談事例】同族会社の課題は多い。貸付金!株主!

2022/02/08


【相続相談事例】同族会社の課題は多い。貸付金!株主!

長男で会社と不動産を相続

Tさん(80代・男性)は、長男として親から不動産などの財産の大部分を相続してきました。6人きょうだいで、2人の弟は会社員として他の仕事について、家から離れており、姉と妹も、嫁いで家を出ましたので、結果、会社と不動産を相続するTさんでした。
長男で、両親と同居していましたので、家族皆にもそうした暗黙の了解がありました。

先代と同じにはいかない

それから40年。自分のときと同様に、会社は長男に引き継ぎ、長男家族と同居し、次男と長女は家を離れましたので、以前と同様になんら問題がないと思ってきましたが、それでは不安だと、息子(40代)から言われて、親子で相談に来られました。
財産の内容を確認すると、相続税が1500万円かかる計算になりました。
不動産は20筆ほどあり、空き地のままで利用する予定がない土地、無道路の 土地、貸宅地で収益が低い土地など、いくつかの課題が見つかりました。
利用しない土地は、売却して整理したほうがいいとアドバイスしましたところ、 Tさん親子もそうしたいという考えでした。

会社への貸付金

それよりも、課題となっているのは、会社の問題でした。
ひとつは、会社への貸付金が5700万円あり、これも相続財産になるのです。
この貸付金がない場合の相続税は300万円ほどに減額します。
Tさんに聞いてみると、会社からの返済は期待していないとのこと。会社の 業績は悪くないのですが、現金返済をするほどの余裕もありません。
よって、会社の経営状況によって、債権放棄、あるいは債権の贈与にて解消する ことをお勧めしました。しかし、法人は債権免除益を得ることで法人税を負担するようになるため、経営が赤字のときに処理をするなど、あるいは経費を増やしてバランスを取るなどの工夫が必要になります。

きょうだいが株主

2つ目の課題は、会社の株主にTさんの弟ふたりが入っていることです。
先代の相続財産として分けたのでしょうが、今後のことを考えると、会社の経営者であるТさんの息子家族に集めたほうがいいでしょう。
株評価が低いうちに、弟ふたりから、息子へ贈与をしてもらうことをアドバイスしました。

円満でも遺言書を

こうして、財産の整理、節税対策のめどをつけて、さらには遺言書も必要だということも説明しています。いのまところ子ども3人は円満だということですが、あとを子どもたちに託すということでは、Tさんの意思は残りません。
自分の意思で節税対策を決断し、公正証書遺言を作成してもらい、息子さんの期待に応えて頂くべく、サポートしていきます。

相続実務士から

長年、帳簿に残っている「貸付金」。同族会社の経営者ならよくあることです。
自分が運営する時代なら、回収をめざせばいいのですが、退いたなら「債権放棄」が節税になります。

弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

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