夢相続コラム

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【相続相談事例】未成年は成人してから分割協議!1年待てば代理人はいらない

2022/03/30


【相続相談事例】未成年は成人してから分割協議!1年待てば代理人はいらない

父親が亡くなった

Tさん(60代・男性)の父親は80代後半で亡くなりました。

相続人は母親(80代)と弟2人ですが、三男がすでに亡くなっており、その娘
2人が代襲相続人となり、相続人は母親、長男、次男、三男の娘2人の5人となります。

自宅は母親がひとり暮らしで、同居する人はいません。長男、次男は自分で自宅を
取得しています。

三男家族が住むマンションは半分を父親が資金を出して、共有で購入しました。
現在2分の1は、三男名義からその配偶者に相続されています。そのマンションには、
三男の妻と子供二人が住んでいます。

遺言書はない

父親は遺言書を残さなかったため、相続人全員で分割協議をしなければなりません。

父親の財産は評価額2000万円の自宅と預金2000万円と、三人家族が住む
マンションの半分を共有としていますので750万円、合計4750万円。
相続税の基礎控除は、当時1億円ありましたので、基礎控除の範囲内で、申告は
必要ありません。(現在の相続人5人の基礎控除は6000万円)

母親の財産は預金1000万円程度ありますので、二次相続を考えて、自宅は母親に、
預金は母親に1000万円、長男、次男が各500万円、三男の子がマンションを
2分の1ずつ共有することで大まかな話し合いはつきました。
二次相続時は、母親の財産は長男、次男で等分にするかわりに母親の介護などは
2人が協力して担当することとし、三男家族は協力できる状況にないため、
要求はしないことで合意を得ました。

こうした方向性が出たことから、あとの手続きについて、お願いしたいとTさんが
来られました。

二人とも未成年

代襲相続人の年齢を確認すると、一人は19歳、もうひとりは15歳。

母親である三男の妻は相続人ではないため、1人ついては法定代理人として遺産分割
協議ができますが、利益相反するため、ひとつの相続ではこども2人の代理人に
なっての手続きはできません。

もうひとりは家庭裁判所に申請し、未成年者の特別代理人を選任してもらわなければ
なりません。
特別代理人になれるのは、相続人以外であれば、母親や相続人のきょうだいなどの
親族でも、他人でも構いません。
ただし、家庭裁判所への手続きなど手間がかかり、他人に依頼する場合は必要も
かかります。

成人してから

そこで、特に急ぐ必要がなければ、代襲相続人が成人してからすぐに印鑑登録をし、
遺産分割協議をすると、家庭裁判所に代理人を立てる必要がなくなるため、
1年待ってはどうかという提案をしました。1人は母親が法定代理人ですので、
代理人を立てることなく、手続きができます。

こうしてTさん家族は、1年待ち、代襲相続人が20歳になったことで印鑑登録ができ、
手間や費用をかけずに、円満に手続きができたのでした。
ただし、三男家族がすぐに売却して転居したいというような場合は、特別代理人を
立てて手続きをする方法をお勧めすることになります。

相続実務士から

長寿社会ですので、子供が親より先に亡くなっていることもあり、また、代襲相続人が
未成年ということもたまにあることです。なれたところへ行けばいろいろな
選択肢をアドバイスしてもらえますので、合意ができる方法を選択しましょう。

弊社では様々なプランをご用意しております。
お気軽にお問い合わせください。

 

 

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